お演技りなさい………!
家を出る支度をする。
今日は日曜、忙しいのを覚悟する。
調子を躰に聴いてみる。
どうなんだい?
足が上がらん、わき腹が痛む。
20%ってとこです、お偉いさんには分からんのです。
むー。
相変わらずコンディション下手やな、何とでも出来るのが仇になってる気はする。
家の近所に怪しい2人。
気をつけて横を通り抜ける。
みゃーみゃー言うてて、名古屋の人?
いや、明らか南米の顔つきの男と女。
何語や、これ。
分からんけど、困った感じを出していた。
言葉も分からんし、仕事やし、会釈だけする。
御免なすって。
着替えて支度して椅子に据わる。
既にしんどい。
こら、あかんと、横になる。
そろそろ枕も用意しとくべきか、あれば快適やし。
コンクリートの床が冷たくて気持ちいい。
エネルギーを寝ている床からチャージする妄想をする。
「ガラスの仮面」瀕死の月影千草が、桜の大木を背に復活したイメージを頭に描く。
やれる………!
躰を本来の状態に戻し、右眼の視界がぼやける。
ネロの能力を使わしてもらう。
背中越しに流れてくる冷気。
躰が一気に軽くなった。
封印する。
右眼の視力が戻る。
難なく仕事を終える。
冷気のおかげか、いつもよりクレバーにやれた。
仲良くやれたらそれにこしたことは無いけどな。
ヨシ!としよう、とりあえず。
上がれば下がる。
禍福はなんとやらで、帰り道に気をつける。
ピエロの呪いもあるしなー。
やけに。
縛ってあるハズの前掛けが下がってきて、人を笑おうとする空気に反する。
いちいち、ちゃんとズボンをたくし上げて結び治せば良いだけの事。
イラつく必要も無い、追わせようとする空リプも足元を見れば本当か嘘か分かる。
空気を読む前に、今の状態を把握出来てれば流される事も無し。
その空気は嘘さ。
戯れ言で負けると思うなよ。




