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戯れ言
他人の戯れ言を聴いてもピンと来ない
面白かった試しも無いし、付き合う気も無い
愛想笑いはよくして一応聴いたけども
透けて視えてしまうようになってしまったけども、それでもまだ笑えてはいる
つまらないけども
怒るべきを逸したし泣くのも我慢した
残ったのはヘラヘラと嬉しそうに笑う自分の顔だけがあった
だけどもそうはいかなくなったようで
今さら怒って泣いて笑顔は消えて
いい歳をしてタチの悪い喜劇に迷い込んだ
こんな物語、早くピリオドを打てばいいと思う
本当に
カランカラン
夜更けに外から金属音が響く
怪異を窘めるつもりで意識を合わせる
少し暇つぶしに聴いてもよかったけども、一度調子づくと止められなくなるので、程々で止める
音は止んで風が少し吹いた
あろうがなかろうが同じ事
何処ぞの戯れ言はまだ根を張っている
救いのように
事実のように
風もやんだ
音も消えた




