だんだらり
白い雲を引き延ばして溶かしたような水色の空。
お陰で雲ひとつない空。
日向ぼっこしていると少し暑い。
嫌な暑さじゃないからいい。
ゆっくりと自転車が前を鬱ぐ。
害意は無いけれども少し鬱陶しい。
避けて誰も居ない路地を歩く。
ビュンと歩幅が上がる。
人にはリズムがあって合わなかっただけ。
ただの偶然。
その偶然には悪意を感じるけど。
この意図は蜘蛛じゃないよねぇ。
古い民家が並ぶ路地に入る。
人は見かけない。
おわっ!!
顔の少し高い位置に窓を開けて煙草を旨そうに吸うご老人がいた。
びっくりした。
ちょっとホラーだったよ。
火の元に気をつけてな爺さん。
閑散とした商店街だが、余り寂れた雰囲気は無かった。
人が笑顔だ。
平和な休みだ。
と思ったら、きゃっちーな人に足を止められる。
捕まえ方と笑顔恐いなこの人………。
今度から気をつけよう。
?
でも疲れがどっか飛んでった!?
ああ、あっちに憑いたんか。
お疲れ。
平和な気持ちがどっか行った。
家に着いて、ちょうど競馬の時間。
どれどれ。
音が小さい
テレビのボリュームを上げないと。
ふん、十分大きいじゃないか。
意識が遠いのか。
南無三。
気がつけば陽が落ちていた。
競馬の結果を見てみると外れていた。
レース見たかったな。
晩ご飯の仕込みをする。
陽が落ちて夜にかかる18:00ぐらい、辺り一帯が藍色に染まる。
お気に入りの時間だ。
少し体調を持ち直した。




