表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/425

夢現




「はれ?どうした婆ちゃん。そんな若い姿でセーラー服まで着て」




「早う朝ご飯食べなさい。弁当もちゃんともってって」




朝も早くから婆ちゃんに起こされて仕事へ行く。

朝からお茶漬けというのも中々重い。

通勤途中でサラリーマンの拳から光が出て来て大仰に避ける。

リアリティがあったので焦る。

周りからは変な行動と見られるので恥ずかしい。




また血を吐く。

最近多いな。

今日はアタマがぼうっとして多幸感があっただけに残念なスタート。

ぼんやり行きたかったが、切り替えてパワーホールを聴きながら気持ちを変える。




前半戦は暇でゆっくりした。

休憩時間に「くちべた食堂」を買いに行く。

吐き気も無い。

スタートに比べれば上出来のコンディション。

今日は大丈夫かとたかをくくったが、後半戦で死に目を見る。

アタマを押さえられた。

上げられたスピードに対応していると、貧血に陥る。


一人上がる。

余裕ぶった顔を崩さずに、天命に任せた。

今来られたら対応出来ない。

足が前に出ていかない。

ふらふらして死にそう。

死なないけど、倒れても不思議じゃない。



神風が吹いた。

止んだのか?

客足は止まった。


周り一辺から嫌な匂いが満ちた。

塩素を巻く。

余り良い感じはしないが、助かったは助かった。

悪運の方か。



帰り道。

着替えたら汗でびっしょりだった。

気にしている余裕も無く気付かなかった。

地上からの冷気が気持ちいい。

雨の匂いだ。

熱い体にちょうどいい。

と思ったら、急に冷え込んできて震える。


体感温度の調整がおかしい。

本格的に自律神経を疑う。



ほら、また黒い影が1…2…3………4体。

何も出来る訳もない。

気だけを抜かずにスマホの音を聴く。



ギャイ、ギャイ。



遠くでアオサギが鳴いていた。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ