よろしければ蛇の肉でも喰らって下さい
「凡さんいい人は出来た?」
お前に言われたくないよ。
凡さんはブツブツと念仏を垂れる。
そうか。
難しいもんかな縁てものは。
般若湯も甘味もやらない凡さん。
やっぱり支えは神さんなんやろーなと思う。
言わないけど。
えっちらおっちらと区役所へ出向く。
セキリュティがばよなぁと毎回思う。
凡さんと別れる。
俺の世間話に付き合ってくれるのは、もう神さんに仕えた人しかいない。
凡さんは数少ない一人だった。
また来年ぐらいかな?
いい人出来ると良いな凡さん。
出来てもたまには付き合ってくれよ?
おおっ。
15000歩も歩いてる。
痩せねーかな?
俺の腹は餓鬼腹と言われて久しい。
かつての友人達に散々イジられたが、正面切って嘘偽り無く言うのは卑怯じゃないってのも違うんだぜ?
まぁ、ノリノリでノッた俺も阿呆だけどな。
ロードオブザリングの、「イトシイヒト」何回やったか。
阿呆だったな。
でも幸せではあった。
モノの視え方が変わるのも善し悪しだな。
誰かが担いだんだろーよ。
んでポイ捨てされるのが目に見えてる。
その時は蛇の呪い発動ってなもんで。
地元じゃ一人一殺がネタだったし、死ぬときゃノッからせてもらうわ。
俺は今でもノリはいいぜ?
タチは悪いけどな。
自分が死んだら不殺の誓いも終わる。
仕事でテンテコマイに追われ倒す。
途中キレたけど、投げずによく頑張った!
ありがとう凡さん。
脂汗をかきかき、帰途に着く。
電車の中で、キャストのちょっかいをスルー。
すると別方向から、ニワトリが鳴く。
朝か?
キョロキョロしたのは俺だけだった。
そうか。
鳥子か。
ごちて駅の改札を過ぎる。
途中で人目をはばからず号泣するOLがいた。
公衆の面前で泣くなよ、大人になってまで。
と思ったが、それほどツラいんだろう。
「フヒヒヒ」
正気を失いつつあるのかも知れない。
その方が楽かも知れないが。
しかし、とっぽそうな感じで独りだったから、多少共感して缶コーヒーでも買って元の場所に戻ったら、姿は消えていた。
まぁ、俺は下心も甲斐性も無いけれども、ノリは良くてタチは悪いけど、それでも可哀想にとは思った。
まぁ、人は良いつもりだよコレでも。
手にした缶コーヒーを空けて家に着いた。




