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お相手は




「だからそれ犯罪だってば。分かってる?」




とっぷり夜も更けて

まだまだこれからも行きますよ?

のつもりだろうか。

ゴウン、ゴウン、ゴウンと耳障りな低周波が響いてくる。

耳障りを通り越してアタマに響く。

いい近所迷惑だ。




またいつもの夜守り。

低周波に対して高周波を流して打ち消す。

1時間ほどしてほどなく止んだ。




あれ、まともに受けてた時代が悔やまれる。

不快でしかなかった。

こんな簡単に処理出来たのを、過去の自分に教えたいぐらいだ。

ループは嫌だけど。




思い返す。

良い一日だった。



用事は無くなりオフ。

小銭が貯まっていたので、パチンコへ。

久しぶりに当たり儲かった。

ラッシュ中、御坂美琴が可愛かった、ヨシ。



上機嫌のまま、時間も早かったのでチャリンコを飛ばして海岸へ赴く。

夕方になる前。

春休み中もあって、家族連れ、カポーも沢山いる。

それらを遠巻きにみながら歩く、砂浜の上を。

靴を履いているけど、それだけで気持ちいい。

痛かった土踏まずが優しく刺激される。

幸せそうな人達を見て空気に触れただけで、在りがたくなる。

心の中で感謝しつつ、ボッチも慣れたけどいつかあの子と来られたらなぁとも夢想した。



帰り道、婆さん達がヨコセ!ヨコセ!と低言を放ってくるので、ラジオを聴いて無視した。


それでも効いてくるので、死にたくなる不安が襲ってくる。

昼間の海岸の空気を思い出して正気に戻す。

そして語る。




「もう少し待ってくれんか?後、遠いいつかでいいからあの子と会わせてくれないか?」




聴いてるんだか、聴いてないんだか。

一応お願いしといた。



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