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神風






びゅーびゅー吹いとるな

崖から落ちそう


追い風も向かい風も

味方にして♪



だっけか。

足して引いて

やがて虚無へ至る道♪




「ちっ………」








ステップを踏む影


ボックスで固有結界展開か?

またか

飽きたぜ。

術者を無視して降車。







夕方帰宅。




まだ日は暮れてなかったので漁港に散歩した。

仕事を上がったとこなので寒さは感じなかった。

寒さが体を醒ますのにちょうどいい。



信号機の上に、ひょっこりひょこりと烏がいた。

可愛らしいアクションで、ハルちゃんの飼っていた烏もこんな感じやったんかな?

リクオ、愛とはなんぞや?





「ヴェッ!ヴェッ!」




リクオ!?

ものすごくしわがれた鳴き声だ。

喉の調子が悪いのか、柄が悪いのか。

下町だからか!?

つか、いつかの夜の鵼に似てるような………。



鵼の正体見たり

下町烏。



あんま換わらん気はするが、鵼に挨拶して夕餉の支度にかかる。





柚子胡椒の味付けの、チキン。

食べたら魂が抜けるかと思った。

冗談抜きで体が動かない。




そうか今オレは猫舌やったなw

タチであの子の相手したかったぜ。


馬鹿な思考ずらしをする。








誰かがつけっぱなしにしている


テレビから


たまたま自分の心に傷を入れる言葉なり流れてきて




気のせい


偶然




陰謀論?


統合失調症?


知らないねえ………。


恫喝じみた思い込ませに付き合いたくないから、イヤホンをして音を流す。


自らの声でも唱う。


唱歌制動。








少し夜も落ち着いて来た。






ざわざわと風の音がする窓の外

そこに、ビイドロがコンクリートで削られる音が混じる。


何が転がったのだろう?

透明なウニだろうか。









何をしても

何もしなくても

成功しても

失敗しても


世界は何一つ変わらんだろうなぁ。


変わったとて同じなんよな


歓びでも

悲しみでもなく

救いでも

絶望でも無く

ただそうなだけで。





今日1日を想って






歓びもなく

悲しみもなく


淡々と大過なく

思い返して静かに喜んだ






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