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印を切る
何気に首を下に向けると、後ろが見えた。
後ろをピッタリと若い奴がつけていた。
いや、めっちゃ近いやん?
しばくぞと、後ろを振り返ったら、それより早く離れていった。
ほんま、しばくぞ。
まだ背後霊の方がマシや。
なんかしてみろ、知らんぞ。
ワシ口喧嘩もしたこと無い人間やから、手加減知らんからな?
でも、もう黙って受けるだけの心持ちじゃないからな?
全部の咎を俺に負わせるんやったら全員ノロウ。
幸せにはさせん。
水指したるわ。
と、帰宅。
深夜。
「×××××××!」
外の通りが喧しい。
ひらりひらりひらり
兆しを取る
左手を泳ぐように回す。
気勢が削がれるように静かになる。
起坐し。
こんな字あったんやね、字の通り。
その喧噪は、この辺りの静寂には相応しくない。




