5話 5回目
投稿日付間違えた。焦焦
5回目
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《オォ!シトヨ! シンデシマウトハ、ナサケナイ!》
若干聞き取りにくい声が聞こえてきた。
邪神だ。
って。え?は?え?なんで?どうして?なんでだよ!?
(なんで死に戻ってんの?神様!死因は?死因を教えて下さい。)
《コレカラモワレヲタノシマセヨ》
は?答えてくれないの?まさかのノーヒント!?邪神だ邪神だ言ってるからか?拗ねてひねくれたか?実は構ってちゃんだったか?神頼みが必須なのか?神棚でも作るか?邪神のを?ないわ〜
ふー冗談はもういいか。しまった…邪神に確認したい事があったのに、あんまりな展開で聞きそびれた。しょうがない。また次回だ。…次回か、嫌だな〜死に戻りが確定してるみたいで。
なんで前回死んだのかを考えよう。ギルド職員が怪しいよな?ギルド内の奥の部屋だからな。他に出入りしてる人はいなかったはず。出入り出来るのはギルド職員だけのはず。たぶん。ちょくちょく見に来てくれてたみたいだったけど。あまりに自分の事に集中しすぎてて周りが見えてなかったな。
でもしょうがないじゃん?仲間、身内だと思ってたら敵でした。なんて。誰が分かるよ?予知能力者にでもなれってか?どこでなにするのが正解ルートだよ?ただ、冒険者ギルドに行くのはアウトだよな。あぁ、どうすっかなぁ
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5歳になって隣村に行き、6歳で父親が隣町に行く事になった。父親一人で。
隣町に行ったら死ぬ確率が高いなら、村に引き籠もればいいじゃん。簡単な話なわけじゃん。
なに、父親一人ならゴブリンから簡単に逃げて帰ってこれるって。隣町の人達には申し訳無いけれど。ギルド職員もゴブリンの件に絡んでるっぽいからしょうがないよね。
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7歳になっても父親が帰ってこない。父親が隣町に行ってから、もうどれだけの日が経ったか。
予定の日が過ぎても帰ってこないのは、あまりにもおかしい。母親に尋ねても別の仕事が入ったのよ。気長に待ちましょう。って特に気にしてない様子だった。…もしかしたら覚悟を決めなきゃかもな。
父親がいないため、自衛用にと解体ナイフの携帯を許してもらった。これでいつでも…
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8歳になっても、父親は帰って来なかった。さすがに母親もこれはおかしい。ってなって毎日村長の家に行っては、父親の事を聞いて帰ってくるのをくり返している。段々と、母親の元気が無くなり痩せ細くなっていってる。
そんな日々を過ごしていると、やけに母親よりもさらに痩せた人が我が家を訪ねてきた。どこかで見た事があったような。いつの日に見た人だったかな?
「英雄の御宅はこちらで、合ってますでしょうか?私は、英雄が救った町の冒険者ギルドの元ギルドマスターです。」
ギルドマスターだ!
しかし、うっすらとした記憶にあるギルドマスターとは別人だ。こんなに痩せてなんかなかったはず
「あの人は?私の主人は?どうしたのですか?」
「落ち着いて聞いてください。英雄は亡くなりました。連絡が今になり申し訳無い。謝ったところで、意味が無いと思うだろうが、謝らせてほしい、本当に申し訳無い」
「え?あの人が…うそ…なんで…」
「町をゴブリンの大群が襲い…英雄は町を救う為に他の冒険者と防衛戦をしたが、乱戦となって、町に入り込まれたゴブリンから、町の住民を救う為に身を挺して庇い…」
「そ、そんな…ただ話をしに行くだけだって。すぐに、帰ってくるって…何も、危険な事なんか、ないって…いやぁ…嘘よ…そんなのうそよ…ウソダッテ…あ、あぁぁぁ」
母親の慟哭が…胸を締め付ける…父親が帰ってこないから、そんな気はしていたが、こう、はっきりと告げられると、とても苦しい。
ここ最近、ずっと考えてた。
父親が帰って来ないのは、ゴブリンに襲われたあの時の事を、深く考えようともしないで、村に残る事にしたツケだったのかと…そうだよな、あの時、たしか帰ろうとした矢先でのゴブリンの襲撃だったもんな…英雄である父親が、戦える父親が、一人で町に行ったなら逃げずに戦うよな。
「すみません、ちょっといいですか?」
母親が泣き喚いているので、ギルドマスターを外に連れ出した。
外に出ても母親の泣き声が聞こえてくる…母親の泣き声が聞こえない村の外に出たらギルドマスターから話し掛けられた
「坊主、父親が死んだってのに平然としてるが、悲しくないのか?」
「そりゃ、悲しいですよ。でも、帰ってこないって事はそうじゃないかと、うすうす感じてました。僕のことよりも父さんがいた町について教えて下さい」
「あ、あぁそうだな。その前に、お前の父親は本当に最後まで英雄だった。さっきも言ったが、申し訳無い。謝ったところで、意味が無いと思うだろうが、もう一度謝らせてくれ、本当に申し訳無い」
「ちょ、ちょっと待ってください。頭を上げてください。それよりも元って、元ギルドマスターって、どういう事ですか?」
「そのままの意味だ。ギルドマスターを辞めて、今はただの冒険者をしている。」
細かく話を聞いていくと、どうやらギルドマスターを補佐するサブマスターってのがいて、そのサブマスターに、ゴブリン襲撃の責任を負わされてギルドマスターを辞めさせられた。との事。
さらに町の復興や町の遺族への賠償としてギルドマスターの財産から支払わさせられた事。そのあとは生活費のために一般冒険者となり他の冒険者と依頼をしていたと。そんな中、この村の事を思い出し、まだ誰も連絡をしていないと知って来てくれたと。
それでこんなに痩せていたのか…ギルドマスターにも、申し訳無い事をした。楽観視して村に残るなんてしないで父親と隣町に行けば、こんな事にはならなかったのに…
ギルドマスターは隣町に帰って行った。背中がとてもとても小さく感じた。
俺は家に帰り、中には入らず裏手に回った。ここなら誰にも見られないし、今からする事を邪魔されないだろう。
携帯していた護身用解体ナイフを、震えながら首に当てた。慟哭している母親の泣き声が背中を押してくれる。…全部元に戻すんだ
《オォ!シトヨ! シンデシマウトハ、ナサケナイ!コレカラモワレヲタノシマセヨ》
若干聞き取りにくい声が聞こえてきた。
邪神だ。
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死亡歴
5歳…盗賊(街道)
6歳…ゴブリン
6歳…盗賊(村内)
6歳…???
8歳…自殺