3話 3回目
3回目
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《オォ!シトヨ! シンデシマウトハ、ナサケナイ!》
若干聞き取りにくい声が聞こえてきた。神様だ。
ナサケナイ?情け無いってしょうがないじゃん。
前世は平和な日本だよ?戦うチカラなんて無いよ!戦闘民族じゃないよ!?死にかけたら強くなるスーパーなんとかマンじゃないよ?
それにまだ6歳だよ?ねぇ?しょうがないじゃん?なんで情け無いなんて言われるの?おかしくない?
憤慨してると
《コレカラモワレヲタノシマセヨ》
…で、また1歳から。
ゴブリンに襲われた事を思い出してしまった途端に泣いた。
死んでしまう直前に父親が泣きながら俺を抱きかかえていたのを思い出し、ひたすら泣いた。
泣き疲れて寝ても、目が覚めたらまた思い出してしまい、泣いた。
1日中泣いた。
日中は落ち着いてもゴブリンに襲われて、生きながら食べられる悪夢でしばらく夜泣きが続いた。
毎朝の寝不足な顔をした両親を見ると申し訳無さでいっぱいだった。両親は、元気が無くても怒鳴ってきたりはしなかった。とても優しい両親なんだと再認識した。
もう5歳になっても隣村に行きたいなんて言わないことにしよう。
盗賊の事も言わないことにしよう。ひたすら村の中で過ごすと決めた。
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そして無事に6歳を過ぎた。盗賊の事を忘れかけた深夜、あまりにうるさい声や物音で目が覚めた。
『食い物を寄越せ!金目の物は俺達のだ!全部俺らが有効利用してやるよ!』
大きな声が近くで響いた。
下品な笑い声と共に嫌なニオイが漂い、家の外のあちこちで叫び声が聞こえてきた。
不安のあまり、家の中で両親を探したが、真っ暗な家の中には父親だけじゃなく、母親もいなかった。
どうしたらいいのか、どこに逃げたらいいのか、どこに隠れたらいいのか、何も分からなく、混乱してると背中から何かがぶつかってきた。
衝撃で下を見るとお腹から何か光るモノが出てきてる。なんだコレって思考停止してると、また背中から衝撃があり、床に倒れた。刺されてから背中を蹴られて床に倒されたんだと、頭上から聞こえてきた盗賊の下品な笑い声で理解すると意識がブラックアウトした。
《オォ!シトヨ! シンデシマウトハ、ナサケナイ!》
若干聞き取りにくい声が聞こえてきた。神様だ。
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死亡歴
5歳…盗賊(街道)
6歳…ゴブリン
6歳…盗賊(村内)