表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

何度でも君を思いだすのは僕だけの特権だ。

作者: 楽夢音

高校生の僕にとっては初めての挑戦で、どうすればいいかも分からないまま、寝る前にやってみよう!と、そしたらなんと!4時間もたっていました( ˊᵕˋ ;)もし良ければ読んでみてください。良いところも悪い所も聞きたいです!

これは僕が昔ある病院に入院していた時の話だ。


そう、中学二年生の夏休み、大怪我をした僕は手術が成功し、何とか完治することができたが、その時のことはよく覚えていない。母によるとすごく大変だったそうだ。


その数ヶ月後の事だ。怪我の影響でちょっとした記憶喪失になっていたらしく、脳に異常がないか検査をするために一月間入院することになった。



(入院1日目)

入院とはすごく暇だ、一日中寝て過ごすだけ。

たまに友人や家族がお見舞いに来てくれるが、僕は元々他人への興味が薄いので嬉しくない訳では無いが、やはり退屈だった。



数日後…



(入院5日目)


僕は入院した日から度々見かける同い年ぐらいの女の子に声をかけられた。


「ねぇ、元気そうなのに入院?」


彼女がそういうと僕は答えた


「少し前に怪我をしてしまって、検査入院なんだ。」


そして僕は彼女に聞き返した


「君こそそんなに元気そうなのにどうして?」


彼女は答えた


「私はね、少し特殊な病気なんだ。」


普段は他人に興味のない僕だが何故か興味が湧いた。

なので僕はその事について聞いてみた。


「一体どんな病気なの?」


彼女は少し間を開けて口を開いた。


「実はね、好感不可視病っていう2億年に1人がかかると言われている病気なの。」


「どういう病気なの?」


「私に好意をもってくれた人は好意を持ったその日から7日後に私の事を認識できなるなるの。あらゆる方法でね。触ることも、匂うことも、私の発する主を聞き取ることも、もちろん視ることも出来なくなる。1週間に渡って少しずつね。そして最後には私の事を思い出すことすら出来なくなるの。だからもう家族の誰も私を覚えていない。だけどそれは家族が私を本気で好きでいてくれたという証拠なの…」


彼女がそう言った数秒後、僕は我に返った。


バカバカしい。そんな話があるわけが無い。きっと家族に捨てられて精神的におかしくなっているのだろう。


そう思いながらも可哀想なので構ってやることにした。


「大変なんだな。俺は君に好意を抱くことは無いだろうからずっと覚えてるよ。」


そんな事を言ったがその後何故こんなことをわざわざ口に出したのだろうか。と疑問に思った。


「ありがとう!!」


彼女が笑顔でそういうとどうも照れくさかった。何もいい事は言っていないはずなんだけど。




(入院14日目)


あれから2週間がたった頃僕は彼女が隣の部屋ということもあり、三日に一回ほど長話をするような仲になっていた。


「りくくん!今日もお話聞かせて!」


りく は僕の名前だ。教えた覚えはないが、きっと病室の名札でも見て覚えたのだろう。


「れなちゃん、今日も来たのか」


僕は、中学に入る少し前から入院していて、中学校の生活に興味がある。というれなちゃんのため思い、少し前に中学校に通っていたころの面白い話をしてやったところ、凄く気に入ったそうでたまにこうして聞きに来る。


そうして話が終わるとれなちゃんはいつもこう言う。


「今日も忘れないでいてくれてありがとう!」


だか僕にとっては当たり前な事だ元々他人に興味のない僕があって数週間の女の子に好意を持つはずがない。


だけど一応返事はいつもしている。


「あぁ。」


そして彼女は笑顔で自分の部屋へ帰っていく。



そしてまた数日がたったある日の話だ。



(入院24日目)


いつものような日々がずっと続いていたある日のこと。昔の夢を見た。そう、あれは確か、僕の初恋の日だ。


当時1番体格が良かったひとつ上の <大将> といういじめっ子がいた。今となってはどうでもいい事だが、僕はその日、自分の使っていたプラスチックの赤色のスコップを大将に横取りされた。他の色のスコップは余っていたのだが、僕は赤色が良かった。だが明らかな体格差がある、と子供ながら気付いていた僕は泣くことしか出来なかった。だけどその時声が聞こえた。


「りくくん!大丈夫?」


誰かの声が聞こえた。

だが大丈夫なわけが無い。僕は泣き続けた。


「ねぇ。それりくくんが先に使っていたよね。」


僕はその言葉を聞いて涙を拭き、振り返った。


するとそこには僕よりも小さな女の子が大将に自信満々に立ち向かっていた。それも他人のためにだ。


その姿を見て僕は彼女のことが好きになった。


ここまでが昔の実際にあった話。



ここからは今の話だ。


夢の中でははっきりと彼女の顔と名札が見えた。

僕はその時初めて、それ子がれなちゃんだ、ということに気がついた。


でもなんで今まで…と思った途端、病院で最初に話たことを思い出した。交換不可視病の事だ。


あの時はおかしな名前のおかしな病気。そんなものがあるわけないと思っていた。


だけど今確信した。彼女の言っていたことは本当の事だったのだと。


そう考えると今まで僕が幼稚園の頃の彼女を覚えていないことも。納得ができる。


だけどなんで、今はこうして見えているのだろうか…


そう考えたのもつかの間、そうだ。僕は昔の頃の記憶がなかったんだ。だけど今その記憶を取り戻した。だから彼女のことも認識できているんだ。


その時身体中に寒気が走った。


僕はずっと、彼女のことが好きだったんだということを思い出してしまった。


それと同時に1週間後にはまた彼女のことを忘れてしまうのではないかと言うことに気がついた。


直ぐに彼女の部屋に行くと彼女のほうから笑顔で僕に声をかけてきた。


「どうしたの?」


「全部思い出した。君は最初から僕が誰なのか気が付いていたんだろう。」


「僕は君に名前を教えた覚えはない。最初は病室の名札を見ただけだと思ったけど違った。」


「りくくん?なんの事?」


「その呼び方だよ、昔から変わってない。ごめん。あんなこと言ったのに。僕は昔から君が好きだったんだ。」


彼女は泣きながら言った


「ダメだよ、そんなの、また会えなくなるじゃない。そんなの嫌だ。」



「ごめん。」


僕はそう言うことしか出来なかった。


それから無言の空間が何秒か、いや何分か、どのくらいの時間が経ったかは僕には分からないが長い時が過ぎた気がした。そして彼女が口を開いた。


「あの時が初めてだったんだ。好になった人に忘れられたの。」


「だからね、この病院でりくくんを見つけた時は正直驚いたよ。」


「そしてすごく不安だった。でも何故か君は私のことが見えていた。不思議だった。」


「だけどその理由もすぐにわかった。君が記憶喪失だって知ったからね。」


「それからはすごく不安だった。もしも記憶が戻ったら私の事をまた忘れてしまう。そう思うと夜も寝れなかった。」


「だけど記憶が戻っても1週間の有余があるみたいだね。初めての発見だよ。」


「この1ヶ月は人生でいちばん楽しかったよ。」


そんなことを言っ他彼女に僕は言った。


「ありがとう。れなちゃん。僕はまた君を思い出すよ。」


そう言って僕は部屋から出た。


そして僕が彼女を覚えている1週間の間に彼女と僕の物語を書いた。いつかまた思い出したいと願いながら。






その後退院した僕だが、


僕は病院であったことは何も覚えていなかった。


退院した直後、久しぶりの夏の気温に倒れてまた頭を打ったらしい。


自分でも驚きだ。人生で2度も記憶喪失になったなんて。


またもや入院に逆戻りした僕は部屋に戻ろうとした時ある女の子とすれ違った。


何故か懐かしい感じの雰囲気を纏った彼女に普段は他人に興味のない僕が何故か声をかけてしまった…


小説を書くのはすごく楽しかったです。自分だけの世界を作れて最高です。ですが時間が気づかないうちに経っているので驚きでした!

良いところも悪い所も指摘していただけると幸いです!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ