表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星の想い  作者: 景虎
新たな魔法神
10/51

貧乏神と魔法少女

明日はいよいよ神力アップのため地上に降りることになった。


「エミリーの部屋が用意されてるから案内するぜ。」

「サクヤ姫、今日はありがとうございます。明日もよろしくお願いしますね。」

「どういたしまして。明日は少し動くから動きやすい格好で来てね。それとステッキは忘れちゃダメよ!」

何故に、とジェシカを見ると小さくため息をついて「いいから持ってこい。」と言われた。


少し歩いていると前から近ずいてくる(ひと)がいる。

「やあジェシカ。隣にいるのが噂の新しい魔法神かい?」

ニコニコした感じのいい青年は外見通りのさわやかな声でそう言った。

「そうだ、新しい魔法神、エミリーだ、よろしく頼むよ、アラン。」

ジェシカは何故かムスッとしている。


「はじめまして、エミリー。調和の神アランです。お見知りおきを。」

「はじめまして、アラン様。エミリーです。来たばかりで何もわからないですがよろしくお願いします。」

「うん、何かあったらいつでもおいで。ジェシカに頼めば案内してくれるから。」

「はい、ありがとうございます!」


アランは変わらずニコニコしながら去っていった。

「どうしてムスッとしてるの?」

「別に、アランと関わるとあたいの嫌いな奴と会わなゃいけなくなるからあんまり関わりたくねーんだ。」

「嫌いな奴?」

「不幸の神、貧乏神さ。」

「・・・貧乏神・・・」

「ひどいわ、お姉様!私はお姉様が大好きなのに!」


!!!!


振り向くとそこには黒髪で褐色の少女がいた。額には丸い飾りがあり、目鼻立ちはしっかりしている。

可愛い女神様だ。


「あたいはベタベタしてくる甘ったれなガキは嫌いなんだ!」

「ひどーい!私もうレベル100を超えたから一人で地上にもいけるのよ!子供扱いしないでよー!」

「じゃあ、これからは一人で行くんだな?ガキじゃないんだからなあ?」

「な、な、何言ってるの!一人で行けるのと一人で行くのは違うでしょう?アラン兄様にもお姉様と一緒に行くように言われてるし・・・」

ちょっと泣きそうな顔が可愛い!


「ねえジェシカ、この娘は?」

「ああ、カーララートリー、貧乏神だ。」


「お姉様!その言い方は嫌いだからやめてって言ってるのに!それにあなた!新しい魔法神ね、私は災いを司る神、黒闇天(こくあんてん)カーララートリー様よ!お姉様に向かってその口の利き方は何?私達の方がセンパイなんだから勘違いしないでよね!」

カーラパイセンはお怒りのようだ。


「カーララートリー様、はじめまして。新しく魔法神のなったエミリーです。わからないことだらけですのでご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。」

「そ、そう、わかればいいの。わかれば。よろしくエミリー。ねえお姉様、ゴシドウゴベンタツって何?」

「教えて失敗したら鞭で強く叩いてくれってことだろ?エミリーはヘンタイか?」

「違うわよ!!しっかり教えて励ましてってことよ!!!」

「あー!またそんな口の利き方して!」

カーラパイセンは又おこのようだ。


結局のところカーラは一緒に地上に連れて行ってもらえるように頼みに来たのだった。

アランが頼んでおこうかと言ったら自分でいうと聞かなかったようだ。

何だかんだ言ってもジェシカはこの妹分をかわいがっているように見える。

「明日、地上に行くんでしょ?私も行くわ!」

「誰に聞いたんだ、あ、アランか。カーラ、明日はエミリーの用事なんだ。あたいらの仕事はないんだぜ。」

「でも、アラン兄様が連れてってもらえって。私も魔法に興味があるし・・・」

「魔法か、カーラも魔法に興味があるのか。じゃあサクヤに聞いてみるか。」

「サクヤ様には兄様が話しておくって言ってました!」

「アランが行ったのかよ。じゃあもう決まりじゃねーか。」

「そうなの?」

「カーラもサクヤのお気に入りだからな。」

うん、わかるよ、姫様!


可愛いカーラと別れて、用意してくれた部屋に着いた。

実際、神殿を出ることになったのだが、神殿を出るとまばらに家が点在していた。なるほど神殿は多目的ホールみたいなものなのだろう。


「ねえ、図書館みたいな施設はあるの?」


「もちろんあるぜ、何でも知りたい事が分かる大博物館が。」

「歴史や魔法があった世界のことを知りたいの。」

「本だけじゃなく映像で見ることも可能だし他の世界の出来事もわかるぜ。」

「他の世界?」

「遠い別の星や次元の違う異世界のことさ。」

「そんなものもあるんだ。凄いね。」

「部屋にサクヤが魔法の資料にって借りてきたものがあるって言ってたから、暇があったら見てみればいいぜ。」


ジェシカと別れ、家に入った。

とりあえず着替えをしよう。

サクヤ姫の用意してくれたドレスでずっといるわけにもいかない。

クローゼットを開けると、服はたくさんあったが・・・

「ピンク率が高い・・・」

いや別にピンクは嫌いじゃない、かわいいし。

「サクヤ姫の趣味だろうな・・・」


普段着らしい動くやすい服になんとか着替えることに成功した。

「さてと。」

見渡してみると部屋はワンルームでキッチンとトイレとお風呂があった。

ユニットバスやシャワーのみでないのがうれしい。あとでゆっくり入ろう。

壁掛けのモニターはベッドから見ることができるようセットされている。

机の上のリモコンのスイッチを入れた。


モニターにはピンクの髪の少女の日常が写っている。実写ではなくたくさんの絵をつなぎ合わせて動きを持たせる動画というもので前の世界では子供向けに作られていたものだ。


モニターの中で少女はある日不思議な力(魔法)を与えられ、かわいい使い魔と一緒に悪者をやっつけていた。少女は変身して魔法少女になり、手に持ったステッキで奇跡を起こしたり、悪者をやっつけていた。

こうゆう物語は聞いたことがない。ジェシカの言っていた異世界の物語だろうか?

なるほどサクヤ姫はこういうのが好きなのね。かわいいし納得だ。


見ていると色々な魔法少女の物語があるようで動画はダイジェストとしてまとめてあるようだった。

サクヤ姫が編集したのだろうか?よっぽど私にピンクの服とステッキを持たせたいらしい。

サクヤ姫の用意している様子を想像してほっこりして着てみてもいいかなと思った。

画面を見ると次の物語が始まった。


少女は可愛らしく描かれていた。明らかに秘密を持っていると思われる転校生が現れ、突然異空間に迷い込み冒険に巻き込まれた。

うんうん、きっと今回もなんか不思議な力や巡り合わせでハッピーエンドになるに違いない。

友達もいるし二人で力を合わせるのか?

ほらなんか白い猫みたいなの生きものが出てきた!人の言葉を喋るしこれがマスコットキャラよね。

かっこいいセンパイが出てきた!ちょっと胸が大きいのが気になるけど優しそうで色々教えて助けてくれるはず・・・・・?!

・・・あれ?死んでしまった・・・あれ?

少女達は不思議転校生に助けられたけど・・・死に方がえげつない。

モニターには『続く』と写っている。


「ちょ、ちょっと!姫っ!ちょっとー!続きが気になるんですけどー!!」

思わずモニターに叫んでしまった。



ノックの音がして、サクヤ姫とジェシカが入ってきた。

「気に入った?」

「サクヤ姫、ひどいですー。こんなの気になるに決まってるじゃないですかぁ!」

「もう遅いからおやすみなさいね。明日は魔法の使い方も学ぶんだから。」

「そうだぞ、その前の魔石の設定変更も大事な仕事なんだからな!」

「ううっ・・・」


二人が帰り、お風呂に入る。

湯船に浸かると緊張が一気に緩んで大きなため息が出た。

本当にあっという間の1日?だった。

そういえば一気にいろんな情報が入ってきたが混乱せずにいる。

神様になったから?それとも200年の睡眠のせいだろうか?

「なんにせよ始まったばかりなんだ・・・」


ベッドに入るとあっという間に眠りに落ちた。

エミリーは疲れから夢を見ることもないだろうと思っていたが、

夢の中ではピンクの髪の魔法少女になって世界を救うためにステッキを振っていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ