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太陽、月、洞窟
過ぎ去りし行く時の中で、太陽と心残りだけがのこっている。
胸を踊らし絶望を恵んでくれた恋も、プラトンへの偏執的な知的関心も、神への愛も、儚さからは逃れられなかった。
全てを太陽のせいにできるのはこういうことだからだ。
なんで、愛想を振りまくだけのお前だけが残っているんだ!偉そうにしやがって!
全てを仕組んでいる月の女神はこの茶番に付き合って、夜に優しく微笑みかける、永劫の遠くから。周りの星たちは笑い転げている。
心の澱ごと、この身を焼いてしまいたい!
そんな私の気持ちを知っている太陽は今日も変わらずコンロのつまみを大きくは変えてくれない。
洞窟だけが、私を癒してくれるのだ。