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小話:28.5話 本編29話の試合前の話//活動報告より移動

活動報告に載せてあったものです。移動しました。



―― side Keemun


「“目的を話す”と言う約束は覚えていらっしゃいますよね?」

「もちろん……貴方が勝てば」


 そう答えるのは10mほど離れた場所に立つ、髪が短くなった魔術師団上級職のクロムグリーンのローブを纏うあの特有の笑みを浮かべた“アールグレイ・ディルマ”。


 試合の前に控え室で聞いた話が思い出されて……あぁ、腹が立つ。



************



「優勝は旦那様ですか…」

「流石よね~ウチの団長様は」

「……アールグレイ様」


 待つように言われた控え室で一人だと思って零れた言葉に反応があって顔には出さないが驚く。


 ―――いつの間に?


 髪の短さと体型の違和感。

 さらに私が感知できないことでやはりと確信する。



「貴方は付加(フェセク)の精霊の加護持ちでしたか」

「“エディアール”は凄いわねぇ」


 そう笑う彼に警戒レベルは跳ね上がる。


「……何をどこまで知っているのですか?」

「うふふ。そうねぇ…試合を引き受けてくれたから一つだけ。私、貴方の養父と知り合いなのよ」

「なっ! それはっ」

「彼から言われていることは“ウチのバカ息子ヨロシク”」

「……ソウデスカ」 


 あんのクソ養父!!


 でも“息子”と言う言葉を使ったという事は『精霊』とは話してないと言う事だ。


 それに関しては、嘘は吐けないから。


「でもなぜこのタイミングで〈認識阻害(ルム・フィ・リコズ)〉を止めたのですか?付加(フェセク)の加護持ちならばそのままにしておいても試合には関係ないでしょう」


「あぁ、別に〈認識阻害(ルム・フィ・リコズ)〉かけてないわよ?いくら魔力量が多い私でもさすがにそれは無理だわ」


 感知に引っかからないのは精霊が勝手にしてるみたいだけど、と笑う。


「はい? でもその髪は…」


「ちょっとこっちの事情でね、いつかは切ろうと思ってたし。今回有効活用することがあったら切っただけ。体型に関しては……企業秘密で」

「はぁ」

「ちなみに、髪の毛はウィッグにしてただいまルフナちゃんが装着中です☆」


 ……はい!?


 アールグレイ様の説明は分かりました


 ……ですが!

 ルゥが彼の色を纏っているのは気に食わない!


「いいじゃない、あのブレスレットと同じでしょ」

「違います!」

「あの子を守るためよ?」

「それは、分かりますが……」

「それに妹みたいで可愛いでしょう?」

「それが理由かーーー!」



――もう、この人ヤダ。


  赦すまじ!!




お粗末。

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