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きらわれもののくも

作者: ClearBlue

そらにおおきなくもがうまれました。そのくもは、ゆっくりとそらをおよぐのがすきでした。おおきなくもは、おおきいので、とおるとおひさまがかくれてしまいます。

くもがごきげんでそらをおよいでると、あるひとがさけびました。

「おまえがそこにいるとせんたくものがかわかないんだ!はやくどこかにいってくれ!」

「ごめんよ。すぐにどくから。」

くもはみんなのじゃまをしてはいけないとおもい、そそくさとそこをはなれました。

それからしばらくあと、くもはおかのうえをおよいでいました。

あるはながいいました。

「ちょっと!そこにいるとおひさまがみえないじゃない!ひなたぼっこならほかでやってよ!」

「ごめんよ。じゃましちゃって。いまどくから」

くもはさみしそうにわらってそこをはなれました。

またしばらくあとくもはくさがすこししかはえていないあれちにきました。

あるとかげがいいました。

「おい、そこのでかいやつ。おまえがさっきからいるせいでおひさまがかくれてくらくてしかたない。こんなにくらいときぶんまでくらくなっちまうよ。さっさとどこかにいっておくれ。」

「そんなふうにいわなくてもいいじゃないか…。」

「でもくらいのはおまえのせいさ。さぁいったいった。」

くもはなにもいえなくなり、かなしそうにさっていきました。

くもはしょんぼりとそらをおよいでいました。

「ぼくはなにもしていないのに…。そこにいるだけなのに。みんな追い払おうとする!」

くもはなきました…。なきました。なきました!

くものなみだはたくさんのあめとなってふります。

ひとがいいました。

「おい!ようやくせんたくものがかわいたってのにぬらすんじゃない!」

はながいいました。

「ちょっと!みずはすきだけどこんなにふらさなくてもいわよ!」

とかげがいいました。

「なんだいなんだい。くらいきぶんのつぎはジメジメさせるのかい。」

みんながいいました。「邪魔だ」と。

くもはとてもかなしくてちりぢりになってしまいました。

つぎのひは、はれでした。

つぎのひも、はれでした。

つぎのひも、はれでした。

あめはふらなくなりました。

たいようはかくれなくなりました。

くもはうまれませんでした。


この度初めて投稿した、clear blue と申します。知人から勧められてこのサイトを知り、使用している者です。普段は読み専なのですが、冬の童話祭なるものに触発されて書いてしまいました。やはりお話を創るというのは難しいですね。自己満足で書いた作品ですが、誰かの目に留まって頂けば光栄です。またいつか書くときがあればお会いしましょう。

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