1、複雑 陽汰said 2
今日で手紙が来てから1週間
「やっぱ、何もねーじゃんか。」
俺はホッとしてたんだ
ピピピピピッ
「おっ、條からだ。」
「はい、もしもし。」
『ああ、陽汰。どうだ?あの手紙の・・・。』
「ああ、あれさ、やっぱいたずらだったみたいなんだ。来ないし誰も。」
『そっか。よかったな!』
「おおっ。気楽だぜ。」
『んじゃーなっ。』
「さんきゅー」
ピッ
いたずらなんてしょーもないことすんなよな~
今時の高校生?わ
と、その時―
ピンポーン
!????
「も、もしかして・・・。」
俺はひやっとした
おそるおそるドアを開けた
「よーぅちゃん♪」
そこには同じ大学に通う亜莉紗が居た
「な、なんだお前かよっ。」
「なんだって何よ!!ひっどぉ~。」
「ん、なんでもねーよっ。つか、何しに来たんだよっ。」
「失礼ね~。ほ~らっ、これっ!」
亜莉紗は、いつもの紙袋を渡してきた
「ああ。さんきゅー。」
こいつは1人暮らしの俺に時々食料や日用品を持ってきてくれる
「いえいえ♪」
「あぁ、せっかく来てくれたんだけど、今日はいそがしくてさ・・・。」
「そーなんだっ。わかった!帰るね。」
笑ってるけど、本当は嫌だってのはわかってる
「ごめんな、また今度来いよっ。」
「うん!!」
亜莉紗が帰ろうとした時だった
ピーンポーン
嫌な予感がした
体が止まった
「ようちゃん?お客さんじゃない?出なくていいの?」
「ああ、うん・・・今出るよ・・・。」
ガチャ―
「ん?」
俺は固まった
誰だよっ こいつら
高校生ぐらいのかわいらしい女の子と、小学生の低学年か?っていう小さい女の子が・・・
も、もしかして―
「あ、あのっ。大内陽汰さんです・・よね?」
「は、はい・・・。」
「あの、お手紙読まれました?沖、紗和香なんですけどっ。」
やっぱりーーーー!!
まじかよっ
「あのぉ、意味がよくわからないんですがっ・・・。」
「はいっ!ちゃんと説明しますっ!」
???
まじでどーしょう
「ようちゃ~ん。どーしたの?」
「亜莉紗っ。」
「あっ。お取り込み中でしたか?」
遠慮がちに紗和香が言う
「はっ?そんなんじゃねーしっ。」
「誰?この子達ぃ。」
少し膨れた顔で言う亜莉紗
「わ、わかんねー。」
「はあっ?」
「あ、あのっ!」
いきなり大きな声で紗和香がきりだした
「私達、お兄さんの家族なんですっ!兄妹なんですっ!」
「はあーーーー!?」
亜莉紗と俺の声が重なる
「ここに置いてほしいんですっ!お願いです!もう、行く所が無いんですっ!」
泣きそうな顔で叫ぶ紗和香
深刻な空気を読んで、俺はひとまず亜莉紗を返すことにした
「ごめんけど、今日は帰ってほしい。」
「う、うん。またね。」
小走りで階段を下りて行った
「は、入れよ。とりあえず・・・。」
き、気まずい・・・
「は、はいっ。あやめっ、行くよ!」
このちびがあやめかっ
ってか、これからどうすりゃいいんだよっ
わかんねーよ
俺の頭は混乱していた




