リベンジ・ポアソン(後編)
主人公の怨嗟が極限まで高まりました。
肉体的にも、精神的にも、凄惨極まる内容と
なっています。閲覧の際はご注意を
召喚89話
「多数極小召喚・千刃刺身」
俺は無数の極小回廊を展開し、カルロスに無数の
彫刻刀を突き立てた。
「刷新回廊・魚虎処刑!!」
そして、重力加速度の影響がほぼ出ない、刹那の
合間に間髪いれず、深層水の圧力で根本まで突き刺す。
「解除!」
「ギャアアアアアアアア!!!」
だが、根本以上…………即ち、柄まで体内に侵入した
場合、万が一にも心臓等の重要な臓器を取り返しの
つかないレベルまで傷つけ、死が不可避の物となって
しまう恐れがある。
心情的にはそれでも構わないと言えなくもないが、
俺を含む奴の被害者達が、この程度の罰で満足
出来そうに無いため、今のところ死なせるつもりは
無いのだ。
「兄貴ッッッ!!」
2度目の全回復直後である為か、奴は無駄の多すぎる
動きで駆け出し、情けなく逃げながらアーロンへ救命
要請の叫びをあげた。
「深層水大蛇」
「ゴォエッッ!?」
だが、イカスミで目が見えていないアホ脳筋の動き
等、逃げる悪ガキの動き以上に簡単に読める。
数分間の拷問で、奴の強度を大体把握した俺は、
中回廊から適切な水圧を放ち、奴の鳩尾に当てて
硬直させた。
「ォオラよォオオ!!!」
「ゴッッ!!」
更に、後頭部間近に小召喚を発動させ、全力の
横蹴りをヒットさせる。
「フン!!」
「ブグ!?」
そして、自分側の回廊を足元に移動させ、これまた
全身全霊の振脚で、奴の後頭部を踏み抜いたのだ。
「いぃ~やぁ~~~惨めだねぇ~~~! 恥ずかしい
ねぇ~~~!! 誰とは言わないけぇどぉ~~~、
舎弟だったりぃ~~~、男女問わず戦士の後輩
だったりぃ~~~、パーティーで荷物持たせて
いた奴隷相当の奴だったりにぃ~~~、こぉんな
事をしていましたよぉねぇ~~~~!!」
踏みつけから、鉄骨を水圧で押し込む形式に変え、
確実に動きを封じた上で、奴にこれまで他者へ行って
きた仕打ちを、俺が返している事を伝えた。
「!!!」
『ドックン!!』
頭が埋まり、声を出せないものの、心音の変化から、
俺の発言に動揺し、羞恥を感じていることが分かった。
「"格下"だった連中にしてきたことを、しっぺ返し
されるなんて、"男としてあり得ねぇ"なぁ!!」
「!!!!」
『バク!! バク!!』
動けない奴に、蹴りの代用で水流を何度もぶつけ、
かつてローズが俺を貶したように、奴を侮辱した。
こうすることで、俺と並べられたと感じた奴は、
コンプレックスを掻き立てられ、羞恥に苦しむのだ。
「男未満は、存分に痛め付けて矯正してあげなきゃ
ねぇぇえ!!」
「ッッッ!!!」
『バクバクバクバク!!!』
更に、これまた過去の俺がやられたように、制裁
宣言を行うことで、恐怖も最大限に高める。
先ずは文字通り、
「特濃送塩処刑!!!」
彫刻刀の傷口に、高濃度塩水を送り、その濃度を
激増させ、極限まで"痛め付ける"。
「ギャアアアアアアアアアアア!!!!!」
折角なので、重圧による束縛から解放し、ド派手に
のたうち回らせる。
「ほーーるぁダッセェぞぉ!! 女々しいぞぉ!!
男失格!! カッコ良く踊らん、かい!!!」
「グァガッガガガガアアッッッ!!!」
精神攻撃に加え、良く通るようになった電撃を、
容赦なく浴びせる。
「キャハハハーーー!! 電気でビクンビクンして
面白ーーーーーい!!」
(コイツ…………、あのチビ並のサイコパスだ!!)
その上で、憎きアリスのマネをして、より一層恐怖
を増大させた。
相手がコイツだから辛うじてモノマネ出来たが、
あの外道は、これを罪のない動物達に平然と行う。
俺はそんな外道とは、とてもじゃないが同じ世界で
共存しようと思えない。
「電熱でプスプス言ってるネー! コレ瞬間冷凍したら、
ドウナルンダローーー!! えーーーい!!」
そんな奴のモノマネを始めたのが運の尽き。既に
狂っていた俺の精神は、更に狂乱し出し、冷気を放つ
魔法道具をフルパワーで駆動した。
「ガァッッッ!!!! オ"エ"エ"エ"!!!」
『ミシボキボキ……!!!』
急な冷却で臓器にダメージが入り、5分前に内容物
を吐き出した奴の身体は、再び体液を放出した。
また、冷え縮まった全身の筋肉により、奴の全身の
骨という骨が軋み、時に折れた。
「ハッ、ハッ(…………兄貴、頼むから助けて…………!!)」
「およよぉ?? 今度は苦しいのに、呼吸しないとダァメ
だから、面白い息づかいになってるねぇ~~!」
呼吸困難に陥った奴を見て、俺の狂気は更に増大し、
「これぞ冷・凍・肉! ジューシーに焼いて、
モンスターを誘き寄ーーせよっとぉ♪、灰! に
な~るま~で炭火焼きぃ
~~♪♪」
「熱あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!」
電熱以上の熱を与えるべく、火炎放射の魔法道具を
狂いながら駆動させた。
「ジューー! ジューー! ジューシー・ジューーール!!」
(コレ…………、死…………ぬ……………………)
後5秒、この狂気が続いていれば、俺は確実に
カルロスを殺めていただろう。
…………だが、俺の狂気は前触れなく掻き消された。
~森林地帯・上空~
『ギュオオオオオッッ!!!』
「チッ! 分かりやすく殺気をばら蒔きやがって。
ショウが命令無視する理由など、コレくらいしか
ねぇだろうしな」
掻き消した原因は、フレイさん。
「!、マズイ!! 時間が足りねぇ!!!」
ではなく…………、
~10秒前・草原~
「ハァ、たまにはのどかな草原の散歩も、良いもの
だねぇ」
防衛担当した地区の職員を、事実上見殺しにし、
「んん??」
自由気ままに草原を散策していた、
「…………えーーーい」
「ガァッッ!! オエエエ…………」
「…………あんのアホダレェエェ…………、何どこの馬の骨
ともしれねぇ分際にぃいぃぃ…………、負けてんのぉ
ぉぉおおおおおおおお!!!!」
外道王・アーロンだった。
「まとめて血祭りにするまでダァァアアアアアアア
アア!!!」
『ドォン!!!』
奴は尋常ならざる殺気をばら蒔いた後、カルロスが
反応できなかったバルディはおろか、フレイさんすら
凌駕する速度を発揮し、一気に俺達との距離を詰めて
きた。
…………だが、奴が殺気をばら蒔いたことで、
~所々荒れている草原~
「ジューー! ju…ッッハアッッッッ!!!?」
俺の脳裏には、
~ショウの脳裏~
「んん~~?? 聞こえなかったなぁ~~~~!!」
アーロンとの、
「偉い! よくできましたっ!!」
忌々しき、
「役目も果たせず、誤報を平気でホラ吹き、
女性に粗相を働き、挙げ句、聖女の慈善活動を
邪魔立てした!」
時に肉体の痛みすら伴った、
『にぃっ…………!!』
「今までありがとうねぇ…………」
記憶が、蘇った。
~回想終了~
(二重中召喚!! 瞬間移動!!!)
奴に植え付けられた恐怖は、未だに山のような
強大さだった。
しかし、奇しくもそのお陰で、ほぼ無意識の内に、
極めて早く魔法を発動し、その場を離脱したことで、
~アント・ネット街国・工業地帯・ワイルドの拠点~
「ッハアッ!!! ッハアッ!!! ッハアッ!!!!」
俺は奴との接近戦の回避に、成功したのだった。
「グウッ…………!!!! クソォッッ!!!!」
だが、裏を返すと、殺気に怯えて撤退すると
いうことは俺が奴にまだまだ及ばないという
何よりの証拠でもあるのだ。
最後までご覧下さりありがとうございます。




