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絶望への転落

2話ほど連投予定です。

76話


 この日、アタシは自分達の愚かさと、あの()

言ってたことの正しさを、思い知ることになった。


~少し時を戻し、レオ視点~


「厄災、さっさと誰か倒してくれないかな~?」


 アタシは男共と尽くすしか脳のない女共が、早く

厄災を倒しすことを願いながら、シロンとロニーと

雑談していた。


「あっ、カルロス様って、ディー君達が手こずる事を

見越して、加勢しにいったんじゃない?」


「そ、そうよね~~! 緊急事態じゃなければ、私達を

放って散歩とかには行けないよね~~!!」


 シロンの発言に、ロニーが裏付けをしていたが、

アタシはその様子に違和感を覚えた。


「…………ロニー、何か思ってることがあるなら、言いなよ」


 他のドブネズミ相手は兎も角、アタシたちの間では

隠し事は無し。これが昔、3人で決めた鉄の掟よ。


「…………カルロス様さ、私達のこと、イヤらしい目で

舐め回すように見たじゃん」


「それは(あのイケメン以外の)ほぼ全ての男もそうでしょ」


「…………その時の目が、女を道具扱いして、喰い物に

する男の目だったの」


 ロニーは身体を少し震わせながら、真剣な目で言った。


「やー、平気でしょ? あそこの下衆共レベルの行為を

出来る奴、早々居ないって!」


 シロンは、過去に私達が受けた仕打ちを引き出しに、

カルロスがそこまで下衆なことはできないと弁論した。


「今のロニーらしからぬ発言だったね。3人いれば

文殊の知恵、ヤバいと思ったら阿吽の呼吸で逃げれば

良いだけよ!」


 アタシもシロンに同意で、いざという時の手法を

再確認し、ロニーを安心させようとした。


「そ、そうだよね! 昔もそうやって逃げられたから

こそ、今こうやって贅沢三昧できている訳だし!」


 そうよ。勇気と知略を振り絞り、アイツらから

逃げきったからこそ、今があるのよ。


「そうそう。ヘマやって厄災に殺されずに、この

クソ面倒な局面も乗り越えようよ!」


「生きて、カルロス経由で、アーロンに見初められ、

一生遊んで暮らすわよー!」

「「おおーーー!!」」


 と、その時


「おい! あそこに群れがおるぞ!」

「陣形を組んで、確実に倒すぞ!」


 男共が、小規模なモンスターの群れを見つけた

ようで、素早く陣形を組みだした。


「あ、君達も戦士なら、前衛に加勢してよ」


 その中の1人が、あろうことか私達に命令を出し

やがった。


「はぁ??」


 マジで信じられないわ。


「ワタシ達が身に付けてる装備、castle製って分かん

ないのぉ??」

「テメーらに弁償できんのかよ!? 出来ねーだろ

wwwww!!」


 なので、アタシの返事で火蓋を切り、2人に教えを

言わせたわ。どいつもこいつも泥臭い装備の平民風情

で、アタシ達に命令するんじゃねーよ。


「頭花畑女共に、何を言っても無駄だ。俺達だけで

やろう」

「まぁ、あれくらいなら私達だけで何とかなるか」


 中年1歩手前の剣闘士の大剣のボロっちさに、女騎士

の鎧のダサさよwwwww。そしてあのオッサンは見事に

墓穴掘ったわww。


「聞いちゃったね~~ww」

「ワタシ達の頭がお話畑ってぇ~~ww」

「名・誉・毀・損。成立~~ww! オッサン、後で

訴えるからね~~ww」


 唯でさえこの程度の装備しか買えない貧乏人の分際

で、アタシたちの名誉毀損をするなんて、お前の頭が

お花畑なんだろwwwww。それに、


「ぁあ、逃げたり脅そうとしても無駄だからww」

「私達はぁ、あーのアースヒーローズ1の怪力のぉ~~」

「カルロス様のハーレムだからねぇ~~~~wwwww」


 そ、こういうドブネズミにこそ、ハッタリは効果

抜群なのよ。


「ッチ」

「今は目の前の相手に集中しましょう」


 おっ、ゴブリンを倒し始めたけど、カルロスの名前

を聞いて震えているせいで、ゴブリン風情に怖がって

いるように見えるわwwwww。


『報告! 突如村に現れし厄災は、バルディ・I・ラッシュ

を中心とした4名と1人の補助により、無事に討伐

された!!』


「うひゃ~~、ディー君大金星じゃん」

「もしかしたら、アーロンよりもディー君の方が、

最終資産額は高くなるんじゃない?」

「ディー君、あの見た目で弱者に手を挙げないし、

安全性は既に魅力的かもね~~」


 これは、どちらの剣を納めるか迷ってしまうわ

ねぇ~~。何て思っていたら、


「ぐわああっっ!?」

「ギャアアアッッ!!」


 突如悲鳴が2つ聞こえてきたわ。


「え?」


 そして、何かを見てシロンが間の抜けた声を出した。


「グオオオオッッ!?」


 次の瞬間、前触れ無くオッサンの腰から肩にかけて、

巨大な裂傷が走った。


「っイタチから目を離すな! お前たちは彼等の手当て

をしろ!」


「えっ、イタチ!?」

「私達も危ないだろ!」


 アタシはイタチに心当たりがなく、戸惑った。そして

ロニーの言う通り、そのイタチがいる中で、怪我人に

構っていたら、危ないのはアタシ達の方だ。


「くっ!」


 何かの攻撃から、ダサい鎧のお陰で致命傷を免れた

女騎士は、槍を大きく凪いだ。


『カァァァァ…………』


 すると、女騎士の目の前に、尻尾が鎌になっている

大型のイタチが出現した。


「は、早く…………今の内に…………怪我人をt…」

『カッッ!!!!』

「カハアッ!?」


 次の瞬間、イタチは女騎士に猛スピードで突撃した。

随分と頑丈な鎧を着ていたお陰で、死にはしなかった

が、突撃の威力によって、身体が痺れている。


『カッ!! カッ!!』

「ハァ……!! ハァ……!!」


 逃げなければ死ぬ。分かっていても、身体が動かない。


「誰か…………、助…………け…………!!」

「死に…………たく…………ない…………!!」


 それは、アタシ以外の2人も同様だった。しかし、

いくらアタシ達が人間の男を手玉に取れても、相手が

化け物イタチだと、色気が通用しないのよ。


『カアアアアッッ!!』


 だから、イタチが怯えるアタシ達を見逃す筈がなく、

尻尾の大鎌を振るう予備動作をしたわ。


「「「キャアアアアアアアアアアアッッッッ!!」」」


 録に鍛えてないアタシ達に、この攻撃の回避は

不可能。だからこそ、全力で助けを呼ぶしか無かった

わ。


(…………あれ?)


 だが、イタチはアタシの目前で制止すると、次の瞬間、

10匹程度のゴブリンの群れへと歩いていった。


『ギシャシャギィ…………』

『カァァ…………』


 すると、ゴブリン共の内、鞭を手に持った個体が、

何かを話ながらイタチに肉を与え、撫で始めたのだ。


「テ、テイマー…………?」


 シロンの一言で、大方の事を察した。このゴブリン

はテイムの力を持っていて、強力なイタチをテイム

したことで、群れで地位を獲得したんだ。


 そして、アタシ達を殺さなかった理由は1つ


『ほほぅ、長年生きてきたが、ここまで良質な雌は

初めて見るのぉ…………。30匹程度の増加を期待

できそうだぁ…………』


 通称レッドキャップと呼ばれる、老齢ゴブリンが、

態々アタシ達に通じる言語で話した通り、アタシ達

を拐い、自分達の子供を増やすためだ。


「そんな…………!!」

「イヤだ…………!!」


 カルロスに見初められ、浮き足立っていたアタシ達

3人は、絶望の底へと落ちた。

最後までご覧下さりありがとうございます。

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