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刹那の撃ち合い -shot and shot-

上手くいけば、明日も投稿できます。

67話


「オラァ!! 真正面からたどり着いてやるから、

ちょっと待っとれぇ!!!」


 俺は再び音速で駆け出し、一瞬で群れに到達した。


武器や爪・牙(光りモノ)を使うタイプの戦闘はぁ! 一瞬が

命取りだぜぇ!!」

『「「!?」」』


 これが、仁義なき戦いか(ルール無用の殺し合い)。奴等が圧倒的数で

ねじ伏せるなら、俺様は圧倒的パワーでねじ伏せる

までだぜぇ!!


「オラオラオラオラオラオラァ!!」


 俺は速度を維持しつつ、大振り全開で暴れること

で、一瞬にも満たない時間で100体以上を討伐し

続けた。


 スタミナが切れる前に、あの真っ赤なデクノボウ

にも勝ってやるぜぇ!!


『ガルルルッッ!!』

「オラァ!!」

「ゲイルにティグ!」


 ゲイルとティグも合流し、益々俺らの進撃は

止まらねぇ。ミュールに戦槌(せんつい)で投げ飛ばされた

リョウは、合流までもうちょいかかりそうか。

…………お、


 噂をすればカンとやら、ミュールが変な(ツラ)

間近まで来やがった。あの顔は…………


(ったく、半分くらい片付けているから、怒るに

怒れないわよ…………)


 "軽率だが、俺様が活躍していて怒れねぇ"って

顔だな。こっからが本番だぜ!


多数(アロット)大地隆起(アースアップ)!』


 合体でデカくなったゲイルが変身し、メッチャ

上背のあるヴィヴィアンになり、群れを(くし)()しに

しつつ、いくつもの柱を作った。


「ハアアアッッ!!」


 ミュールが、俺と反対側で、柱の隙間を()って

強めの飛ぶ打撃を放った。成程、柱でモンスターの

動きを制限し、(かたまり)になった所で(いち)網打尽(もうだじん)にするのか。


『グギャアアッッ!!』


 今のを()けたすばしっこい悪魔が、アイツに爪を

振りかざした。


「フッ!」


 だが、んな物がアイツに当たる訳がなく、案の定

横っ跳びで避けられつつ、脳天を戦槌で打ち抜かれて

いた。


 そして、アイツのアクションは大抵、最大効率で

行われる。横っ跳びしたアイツは柱に着地すると、

()えて動きを(にぶ)らせる。


『「『『ギャオウッッ!!』』」』


 当然、遠距離攻撃可能なモンスター共は、その(すき)

を逃さずに一撃をかますわな。


「それじゃあ、当たらないわ」


 だが、アイツは全身に目玉が付いているんかって

くらい正確に、攻撃をすり抜けるように避けて、

その反動で、あちらこちらに飛ぶ打撃をブチかまし

たんだ。


『『『ゴブッ!!』』』


 ある奴等は、アイツらしい鋭い直線の一撃で頭が

潰れ、


「『ゲハァ!?』」


 ある奴等は、動きを予想したような進路変更を

起こした一撃で、頭を潰された。


 だが、こんなのは序の口も良いところだぜ。


『ドンッッ!!』


 4匹揃った連中の1匹を潰したであろう打撃が、

急に地面に落ちたかと思いきや、


『『『『ズギュルルルッッ!!』』』』

「『『「カヒュッッ!!?」』』」


 地面から槍が生えて、4匹を一網打尽にしたり、


『『ドゴッ!』』

『『ザギュッッ!!』』

「「ゲギャッッ!?」」


 柱の手前の地面や、柱に打撃を当て、柱から槍を

生やすことで、側面(そくめん)攻撃を行い、(はん)()をカバーし、

果ては、どう考えても、アイツが見えねぇ場所の敵

すら、串刺しにしやがったんだ。


 俺だとマネ出来ねぇ技量(テクニック)のアイツだが、その実、

真面目らしい型のみに囚われず、俺とは少し風変わり

な自由さすら持ってやがる…………。


 正に、1番のライバルに相応しい奴だと言えるぜ。


「だったら、こういうのも悪くねぇな」


 俺も、身体能力と柱を活かした(じゅう)横無尽(おうむじん)な動き

で、討伐数(とうばつすう)(かせ)いでいたが、攻撃をメッチャ上背

のあるアンドレに交代し、崩れだした柱まで

飛び上がった。


「ウルゥア!!」


 そして、その一つを全力で飛ばしてやったぜ。


『『「グギャアアア!!」』』


 音速の1割にも満たねぇ球速だが、重さは10t

超え! 簡単には止められねぇぜ!!


足場補強(ロックサポーター)!』


 更に、アンドレから別れた普通のヴィヴィアンが、

俺に足場を提供し、豪速砲撃(ごうそくほうげき)の反動軽減を(はか)って

くれた。


「これは助かるぜぇ! ヴィヴィアン(サマ)


 つー訳で、感謝を込めて、アイツ好みの呼び方を

してやったのさ。


『フッ、ドンドンぶちかましてやりな!』

「オラオラオラオラオラオラァ!!」


「叩きじゃなくて、斬撃でミンチになーれ!」

(ぜつ)()()明鎌(めいかま)(いたち)(らん)遷音連斬(せんおんれんざん)!!』


 ディグとスーパーアンドレの、飛ぶ斬撃による

超手数攻撃、


「足場が多いと、動きの幅が広がるわ」


 ミュールの、上下左右の"地面"を駆使した、

超変則攻撃、


『足場追加するから、もっと気合いを入れて打ちな!!』

「ティグ君、死角は僕がカバーするよ!」


 ヴィヴィアンとリョウ(打撃)の、サポート、


「ハッハァ!! 言われるまでも()ぇぜぇ!!

そろそろ決めるぞぉ!!」


 そして、俺様の超質量連撃によって、奴等の数は、

2割以下まで減った。


 当然、強い奴等が残っている訳だが、


砲弾(ロックス)(ベリー)硬化(スクローシス)


 全幽霊を取り込んだヴィヴィアンが、残った柱を

適度な物量に分解しつつ、ぶっ飛ばしやすいサイズ

に圧縮した。


「いくぞぉ!!」

「ええ!!」

「うおおお!!」

『ガルルルルッッ!!』


 俺、ミュール、ティグ、ヴィヴィアンからチェンジ

したゲイルが、一斉に構えを取った。


「オラオラオラオラオラオラァ!!」

「はあああああああっっ!!」

「ぬりゃっっ!! だりゃああっっ!!」

『グワオオオオオッッ!!』


 俺は斧頭の側面で、ミュールは愛用の戦槌で、

ティグは豪腕(ごうわん)による投擲(とうてき)で、ゲイルもまた、豪腕

による(きょ)()パンチで、硬岩(こうがん)を飛ばし始めたぜ!


『『「『『「「『ギャアアアアアッッ!!』」」』

』」』』


 B級だろうが、A級だろうが関係無ぇ。大半の

モンスターは防ぐ術がなく、数撃で死に至ったぜ!


(彼等程の攻撃力は無くとも、奴等の逃走の妨害位

は、僕でも出来る!)


 リョウも、ヴィヴィアンが気を効かせて精製

した、野球ボール大の硬石(こうせき)錫杖(しゃくじょう)を駆使し、最初

はバッティングで援護し、硬石の山が膝より低く

なったら、ゴルフスイングで援護することで、

絶え間ない妨害を行っていたな。


 気づきにくいが、こういう援護のお陰で討伐が

楽になるって、ミュールの奴は言っていたな。ま、

援護者はリョウだし、今回はその通りだと思うぜ。


 さぁーーってとぉ!


(合わせて!)


 ミュールが、俺に目配せしてきた。


(あいよ)


 だから、俺様流に、パーフェクトサポートを

してやったぜ!


『『ガッ!!!!!』』


 そう、アイツが岩に振った全力の戦槌が、岩

にヒットする瞬間、俺の両手斧が当たるように、

最高速度のスイングをぶつけてやったぜ!!


『ドォォン!!!』


 凄まじい速度で、ただでさえカッチカッチで

重たい岩が、2人分の魔力エネルギーを蓄積して、

角の生えた赤い奴に飛んでいったんだ。


 これは勝っちまったかもなぁ。そう、思っちまった。


『ウオオオオオオオオオオオオ!!!!!』


 だが、ソイツは、音速の倍程の速度の岩に反応し、

全身全霊の金棒スイングを、()(たけ)びと共に炸裂

させたんだ。


『ガァァァアアアアン!!!!!!』


 雄叫びもしかり、打ち返す(サウンド)がマジでロック

だった。奴は俺らの飛ばした岩を、俺らが飛ばした

時より幾らか加速させつつ、自らの魔力まで付与させ

やがったんだ。


「!?」


 俺はダセェ事に、予想外な展開に一瞬固まっ

ちまった。その一瞬が命取りだってのによぉ!


『バァン!!!』

「!」


 こっちに飛んでくる岩に何かが当たった事で、

俺は我に帰って、その音が聞こえる前に両手斧を

振り始める。


『『ガッ!!』』


 この時程、ライバルの協調性に感謝したことは

無いだろうな。ミュールの奴は、打ち返されること

を想定し、切り返しの飛ぶ打撃で岩の速度を軽減

させ、俺が反応出来なかった時の為に、戦槌を

振っていたんだ。


 体制が(くず)れた力任せのバッティングだと、前の

半分も威力を出せねぇが、それでも打ち返す事に

成功したぜ。


「なっ!?」


 しかもアイツは、愚直に角の生えた赤い奴に返す

のではなく、雑魚の方向に岩を弾いたんだ。冷静に

考えりゃ、分かることだが、


「赤鬼に岩を打ち返しても、もう一度此方に打ち

返されるに決まっているでしょ?」


 冷静さを欠いた俺には出来ねぇ判断まで、

こなしたんだ。


「…………成程、あの野郎は俺様に匹敵するパワーを

持ってやがるんだな」


「そうよ。種々の説教は後、今は集中しなさい」


当然(とーぜん)だ。野郎は俺がぶちのめす、経験値は

山分けだ、周りの掃除を頼むぜ!」

『ドォン!!』


 そう言って、俺は音を置き去りにした。


「バルディに群がるモンスターを倒すわよ!」


「おう!」

「うん!」


 アイツらも動き出した。


『ウオオオオオオ!!』

『オラァァァアア!!』


 突撃する俺に対し、奴は迎撃のスイングを

繰り出す。俺も当然、全速力でスイングだぜ!!


『ドッゴォォォオオオオオン!!!!!』


 両手斧と金棒の間の空気が潰れ、轟音(ごうおん)と衝撃波、

そして莫大(ばくだい)な熱風が、周囲に広まった。


~ワイルド視点~


「…………これはバルディでも苦戦するな」


 俺は、バルディと赤鬼を見て、彼に試練が訪れて

いることを感じた。


(…………あのゴミ達を見てみようか)


 全エリアが優勢であることを確認し、アース

ヒーローズの面々を()(さつ)し始めた。


(アイツ…………!! 戦闘を(ほう)()して、ミュールを

いじめたクズ共と談笑しているだと!!)


 まず、下衆のカルロスが、見た目だけの女達と

(だん)(しょう)していることに、腹が立った。


(次はクズ女その1…………へぇ、周囲にパワハラせず

に、真面目な振りして、仕事してるのか)


 次に、シンプルにクズなローズの様子を見たが、

意外にも真面目に戦闘していた。


(誰かが虐待されていないなら、それに越したこと

はない。さて、クズ女その2)


 そして、どう形容していいのか困るレベルでクズ

な、アリスを見た。


(…………相変わらず戦闘に夢中か。一応、殺人は

していないが、何て表情だよ。デュランを含めた

前線達がドン引きしているだろ…………)


 生物なら種を問わず、虐殺することに喜びを

感じるアリス。聖女と呼ばれている奴だが、俺

()けの(かわ)()がすまでも無いのでは? とすら

思えてきた。


(そして、外道王(アーロン)!…………何とか、人並みに常識的に

動いているな)


 最後に、宿敵アーロンの様子を高度5000m

から見て、拠点内の様子と照らし合わせて、異常

が無いことを確認した。


(さて…………もう一度空から全エリアを()(かん)しよう)


 そして、俺はもう一度情勢を確認することにした。


(…………あれ? シャールさん、カツアゲされてる??)


 この中で、1つ気になる動きがあった。

最後までご覧くださり、ありがとうございます。

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