赤黒き茨の魔女の受難 *プチざまぁ
お待たせしました、本日から投稿再開です。
遅れた分、1日に連投することもあります。
次話は9/19の夜に投稿します。
~時を戻し、光速移動後のアーロン達~
「まさに一瞬、ドラゴ・ロックへご到着~~!」
先程まで、辺り1面草原だった景色は一変し、
目の前に硬さを強調する灰色の、巨大な山が
見えていた。
「ウフフ、こんな汚い廃山ですけど、その分
アーロン様の後光がより一層、輝きますわ~」
アリスがこれ見よがしに俺を褒めちぎり、
アピールしてきた。こういったサインを
最高効率で活用するのも、リーダーの
俺の仕事サッ!
「よぉぉく分かっているねぇ、アリスちゃ~ん。
そう、汚い背景と侮るなかれ、その醜さは全て、
俺を強調する糧となる! そしてぇ、増強した
俺の光によって、エリートの君達もまたぁ…………
光るのさ」
ハイ、完璧~~。家畜共のモチベーションは、
これで最高サッッ!!
「フフフ、アーロンの主張だもの。エリートの
私達なら、しっかりと照らされて当然よ」
「おっ、奇遇だな。俺も同じ考えを巡らせていたぜ!」
「カルロスなりに、アーロンの輝きに想いを
巡らせていたのねぇ~~」
フッ、ローズとカルロスだって、俺にお熱に
決まってるのサッ。
「では、いざ行かん!!」
そう言って進んでいく俺の後ろには、荷物とは
比べ物にならない頼もしさの家畜共が着いてきて
いた。ここではSS級の竜族共と思われる死傷事故は
報告されていない。よって、俺達に敗走の可能性は
無いのサッ!
「おっとぉ、あれはアイシクルゴーレムの集団だ!」
洞窟を進みはじめてから3分。俺達は、幅の広い
空間で、氷で出来たゴーレムの集団と出くわした。
うん、こんな汚い水が固まった木偶の為に、
走りたくはないな。
「ローズ」
「ア、アーロン…………」
俺は両腕に纏わりつかせている女共の内、
魔法使いに顔を近づけて名前を呼んだ。当然
ながら、女は顔を赤らめて俺の名前を呟いた。
「君の紅蓮の業火で、あの穢れ達を焼却して
くれないかな?」
「お、お安いご用よ!」
俺の甘い言葉を受けた女は、必要以上の猛火を
繰り出し、アイシクルゴーレム共を跡形もなく
消滅させた。
エリートなら、自己管理は出来て当然だから、
いちいち攻撃方法に口出しはしないよ。
「それでこそエリートだ。ローズちゃん」
「んっ!!…………当然よ…………アーロン」
女は俺の"ご褒美"に頬を赤らめながら、強がり
つつも嬉しがった。はーあ、俺は何てデキるリーダー
なのだろうか。…………おっとぉ、片方だけ贔屓したら、
もう片方の顔面はブッサイクになるよなぁ。
「ピャアッ!?」
ん? ブッサイクが急に耳障りな叫びを
上げたなぁ…………
「兄貴に相手されねぇならよぉ、俺が可愛がって
やるぜぇ、アリスちゃん」
「…………ゴミが、全身丸焼きにしてダストウルフの
群れに放り込むぞ」
「おー怖www、やれるもんならやってみてくれやwww」
あーあー、駄犬のバカが空気読まないで
発言するから、聖女がやっちゃダメな顔芸を
見せちゃってるよ。
「keep quiet、カルロォス。女の子に
セクハラは頂けないねぇ…………」
「兄貴…………」
「さぁさ、こう言うときはぁ?」
「アリス、済まなかった。発言には気を付けるぜ」
「次はねぇからな」
「はいっ、良くできました~~。アリスちゃんも、
これで機嫌を直してくれるかい?」
俺はそう言って、アリスの口に俺の口を
着けてやった。うわ、口紅不味ぃ~~。
「はい。このアリス、女神様の100倍は
寛大な心で、憐れなカルロスめを赦そうと
思います」
うわーーー……………………。
(wwwwwwwwww)
「www(これは、カルロスの笑いを堪える気持ちも
分かるわ。さーて、口直しがてら、不服そうな
もう片方を)はい、ローズちゃん」
「んぅ………………」
超~~~長めのディーーーープキッスで、
俺への劣情を最大まで増幅させたのサ。
「「ぷはぁ…………」アーロォン…………」
フッ、流石に盆愚共に貢がせた金で、高い化粧品を
買い占めているだけあって、口直しにはちょうど
良かっt…………
「「あぐっ!?」」
「狼狽えるな!!」
チッ!!! いい気分が台無しじゃないか!
俺は怒りを胸に、女共ごと俺を殴ってきた
目の前のゴーレムトリオを睨み据えた。
「テメェら! 兄貴を殴った罰を与えてやるぜぇ!!
オラオラオラオラオラオラオラオラァ!!」
俺が微塵切りにしようと女共から腕を外した刹那、
駄犬がしゃしゃり出て終わらせてしまった。…………
まぁいい。俺が怒っているのはこの駄犬じゃなくて
「ローズ、アリス。そのまま動くな」
「は、はい…………」
「でも、皆の怪我を早くna…」
丁度俺一人が通り抜けられそうな隙間を作った
2人との間合いを詰め、
『『ボゴッ!!』』
それぞれの鳩尾に手加減した拳をめり込ませたのさ。
「「ガッハ!!…………」」
それでもこの雑魚2匹は吐血したのだけどな。
「世界最速の私がさぁ…………どうして君達に
構ったせいで、汚泥の一撃を避けられない
何て事になるのだ?えぇ??」
「ご、ごめんなさい…………もっと周囲に
気をくb…ギャッ!!」
『バチン!』
すかさずローズの頬に平手を打った。
「そうだ。周囲の偵察は、集団内で最も地位の
低い者が行わなければいけない。つまり、君の
仕事なのだよ。ローズちゃあぁん!!」
「は、はい…………(何で…………何でッッ!!!)」
「あ、あの…………アーロン様…………そろそろ
皆のk…グェアッ!?」
一瞬にも満たない時間で、アリスの頭を地面に
叩きつけ、背中を足で踏んで体重をかけた。
「アリスゥ、君も同率で最下位だぞぉ?」
「へ??」
右頬から血を流し、絶望で固まる表情。
ああ…………最高だぜぇ…………。
「お前達は、身体も実力も中途半端なのだから、
それぞれを駆使して補完しあい、私やパーティに
常に最大の貢献を行わなければならないのだ。
分かるね?」
「「は、はい…………」」
「サッ♪、歩みを再開しようか」
「おう!」
こうして、アーロンとカルロスのみ、楽しげな
様子で、4人は行軍を再開した。
「…………(荷物持ちさえいれば…………アーロンの
ストレスも…………私のストレスだって…………
奴に全てぶつけられたのにっ!!)」
数度、アーロンの虐待を経験したため、表情に
こそ出さなかったが、ローズは莫大な不満を
内心に抱えていた。
(…………というか、奴を置き去りにしてから、
今日までの数日間、何もかもが上手くいって
ないのよ…………)
~回想~
「そして、アリスを差し置いて、アーロンに
褒めちぎられちゃったのよ~~!」
「す、凄いです! ローズ様!」
ワインを2本程飲みきり、気分が盛り上がった
私は、膨大表現で本日の活躍を広めていた。
「あぁん!? もっとシャンと褒めなさいよぉ~~!!」
私という偉大な存在の恩恵を預かろうとする
後輩共に、圧をかける。正しい立場を教えるのが、
先輩の務めだからね。
「だっ、大先輩ローズ様、最強伝説の更新を
記念してぇ! 乾杯!!!」
そうそう、必死こいて私を持ち上げるのが、
後輩の務めってもんでしょ。さて、そろそろ
徴収しなくちゃね
「はーい、盛り上がってきたところでぇ~~、
飲み賃ここに置きなさ~~い。こ!・こ!・に!!」
乱暴に机を叩き、1人ずつ、ぼったくりバー相当の
金額と、高級品を置かせた。今日も最高の飲み会に
なったわね。勿論私の飲んだ分のお金も、後輩の
有志に払わせたし、貢がせた大荷物も熱烈なファン
数名に持たせたわよ。
「あー、飲んだ飲んだぁ~~」
「ホテルまで約300m。足元にご注意下さいね~」
「わーってんだよぉ~~。お前らこそ私の荷物を落とs…」
「「「「うわああああああ!!?」」」」
…………信じられない。4人揃ってわざとらしく
転ぶなんて…………。それ以上に、私の荷物を落とした
だと??
「おい」
「ヒッ!」
怒った私は、近くにいた1人に詰めよって、
威圧した。
「良い度胸しているじゃないのォ!!」
これでも手加減はしたのよ。魔法使いの拳で
済ませたのだから。
ーーーーーーーーーーズキッ!ーーーーーーーーー
「う"あ"あ"あ"っ!!? 痛い"っ!!」
「「「「!?」」」」
激痛に悶え苦しんだのは、私だった。魔法系と
言ったって、成り立ての戦士系何かより断然腕力は
あるわよ。なのに…………この雑魚、まるで玉鋼の
ように硬かった!
この痛みのせいで、奴等すらこの事実に驚いて
いたことに気づけなかったわ。
「わっ、私の愛ある拳を謎のスキルで弾くなんて、
良い度胸ね。神の雷で裁いてあげるわ!」
もう一点、痛みによってミスを犯していたわね。
聞かれていたのよ。私の死角に開けられた小穴を
介して、私の声が。
「雷轟衝!!」
錫杖から、生きるか死ぬかの境目の雷撃が放たれt…
「な、何よこれ!?」
「ヒイッ!!」
男未満の叫びをあげる、コイツを焦がす筈だった
雷は、錫杖の先端を塞ぐように現れた白い回廊に
吸い込まれていった。
~地球・崩れた山道~
「どこに逃げる~?」
「その前に、車強奪しねぇとな」
チンピラ+レイジ達が、この日は逃げ場や手段を
模索していた。
『ドゴゴゴゴォン!!!!!』
「「「「「ギャーーーーーーー!!!」」」」」
そんな最中、天罰さながらの雷が、彼らスレスレ
に落ちたのだ。
「く、車の強奪は駄目だぁ~~!!」
「今ので警察が車前に逃げるぞ!」
「人気の無いところに行きましょう!」
「山が良い!!」
こうして、2日後に崖崩れで遭難する事になる
山へと逃げていったのだった。
~ローズサイド~
「あぁーーーもう!! 何もかも消し炭にして
くれるわぁ!!!」
怒りが頂点に達した私は、全てを焼き尽くす
業火を繰り出した。今にして思えばヤバい行動
だったけど、目の前の男を焼却でもしなければ、
心の整理が着かなかったのよ。
『ブオオオオオッッッ!!』
「は!!?」
突如、下から上に吹き上げた謎の強風によって、
炎が成金の屋敷へと逸れた。
「あ…………あ…………」
多額の金が失われる。私はその事実を受け入れ
られず、固まってしまった。
「「「「うわああああーーーー!!」」」」
4人はその隙に、直ぐ様逃げ出したのだった。
「誰じゃあ!! ワーーーシの! 金貨一億枚で
打ち立てた豪邸に炎を放った不届き者はぁあああ!!!」
話し方に癖がありすぎる成金オヤジが、
自分が燃えるかもしれないことをお構いなしに、
バルコニーから早口で怒鳴り散らしてきた。
「水没消火!」
酔いが醒めて、我に帰った私は、屋敷の火災が
広まらない内に、さっさと消火を済ませてしまった。
今のギルド長が、口止め料が通じないため、
この不祥事はここで食い止める必要があった。
したがって、汚ぇオヤジ相手に枕営業を行う
羽目になった上、前のクエストで得た報酬全てを
使って弁償する羽目になったわ…………。
全力の枕を行った上でねぇ!!
そして、私を妨害した奴からの災難は、
今日だけじゃ無かったわ。
最後まで読んでくださりありがとうございます。




