54 戦況確認
ジャニーは皆のことを想った。彼は、他の兵と共に市街地を守っていた。こんな緊急時でさえ、城を守ることよりも市民を守ることを優先させた王はさすがであったが、それだけに逆に城のことが心配であった。上級魔法使いを多く配置させているうえ、ヲサイヤの白魔法使いも多く待機しており、攻め入る黒人形を圧倒していたのだ。
王は今、目の前で竜とにらみを利かせていた。どうしてこの最悪のステージにこんな最恐の生物が存在しているのか分かったものではなかった。彼の気になる点はまだまだある。城は?他の白魔法使いは?
一度このあたりでファイナゴの接触状況を整理しておく。
・スニークvs謎の女-イカゴ
・ソール、スニークの白人形、ニール等vs黒人形、ザウルグ-ルーハイ
・ジャニー、ヲサイヤの白人形たちvs黒人形-城下町
・ガンセン、サーロンvsクス-城下町上空
・ヲサイヤ等vs大男等-城門
・ニラード、サリアvsジョート、囚人等-塔
・ソニーワイドvs黒人形-城内
・ユハvs目深の男-王室
どの戦況においても、ひっ迫していて余裕のもてない状況であった。ジャニーの管轄においても、先ほどまで安定していたかのように思われていたものが、クスの突然の登場で混乱していた。攻め込んでくる黒人形は、超級とまでいかなくても上級の魔法使い達で裁くことができていたし、何よりヲサイヤの白人形の命令「黒人形を破壊しろ」が徹底的に遂行されていたことが助けになっていた。市街地をすみずみまで行き渡らせる網の目のようなカバー率は、家で待機している市民にも安心感を与えたであろう。問題はやはり上空での戦闘だった。
あの竜がどう動くのか全く想像もできない。竜を見ることさえ、初めての者が多い。地上からなんとか援護したいところではあるが、攻撃が王に当たるとも分からないことからそれは賢明な判断ではなかった。




