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40.

「まだ子供じゃないか。こんな奴が黒魔法使いに?」ヲサイヤは怪訝な目をしている。

「そうみたいですね。城内の兵が無力化されていたことを考えても、なかなかの腕の持ち主であると言えそうです」執事は落ち着き払った様子でそう言った。

「そんなやつ、どうやって捕まえたんだ?」

「はい。まず、出方を伺って手の内を出させるということも手としてはありました。ただ、後ろにソラン様がいたことと、城内で暴れられてしまうと修復に時間がかかることから、その考えはやめ、即座に捕らえることにしたのです」

執事が実力者であることは誰も疑わなかったが、その真の実力を知る者は王しかその場にいなかった。この黒魔法使いも手練れであることがうかがえる以上、それをやすやすと捕まえたこのソニーワイドは群を抜いていると言えるだろう。

「よくやったぞ。ソニーワイド」傷一つ負うことなくその場に立っているこの老兵を、王は高く買っている。

「さて、本題といこう」ガンセンは話題を戻した。

「そこの者。話をすることはできるか」一同の視線が、白牢の中の少年に集中した。

「もし言葉が通じなかったら解放してくれるのかい?」意地の悪い笑顔を一同を見返した。

「言葉が通じなくても、お前は解放しないさ。ずっと塔の中で暮らすことになるだろうよ。敬語の使えないガキが」ヲサイヤは強気な姿勢でいこうとしているのか、或いは元来このような性格であったのか。

「で、何を話したいの?」

「どうやってここまで来たのか、だ」

「うーん、質問は2時間に1つくらいにしてくれないかなあ。ずっと話すのは疲れちゃうんだ」その少年は子供っぽい声を作りそう言った。

「拷問してやってもいいんだぞ」ヲサイヤが睨む。

「死んじゃったらどうするんだろうねー。僕まだ子供だしそんなことしちゃっていいの?」

「良かったな。責任の取り方ってのを教えてやるよ。お前にも、その仲間にもな」

「ダメよ。もしその子が死んじゃったらまた新しい黒魔法使いが誕生するわ。絶対に殺しちゃダメ」ニラードは少年の身を案じていた。彼女もまだ少女である以上、この少年と通じるところがあるのかもしれない。

「繰り返すぞ。どうやってここに来た?」

「送ってくれたんだよ。仲間がここにね」

「何?仲間だと?それは誰だ?」

「おっと、二個目の質問だよ。また2時間後にしてくれないと」

少年の言ったことは本気だった。彼は本当にこれ以上答える気はないらしい。一同は仕方なくその場を収め、少年を塔の中に幽閉することにした。城内に置いておくのは危険だという判断である。塔の番は交替で行い、その度に新しい白牢で少年を閉じ込めることとなった。

彼らは質問をいくつかまとめ、2時間ごとの交替のタイミングでそれを行い、コネクトで伝えることとした。


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