初対面
合コンって、毎回毎回“当たり”な訳ではない。
時にはメンバー全員が“ハズレ”だったり、
向こうにそう思われたり。
(まぁ“数うち当たる”的な、考えで挑むべきだよね)
外山くんは、顔は悪くないけど…背は低めだし目も二重で大きくてしかもタレ目、ハッキリ言って好みの顔立ちではない。
だから彼が連れてくる残り二人の友達に少しだけ、期待をしていたんだけど…。
「今晩は」「どーもー」
すでに男性陣は揃っていて、私と、私の高校からの友達二人はその個室へと入っていった。
「あ、」
私の声に、一人の男性が驚いた顔をする。
「え?」
「いや、何でもないです」
(ちょっっ!驚きのあまり声が出ちゃったし!)
焦って冷静にそう言ったつもりでいたが、何かを察した外山くんが私と彼を交互に見て言う。
「厚真と知り合い?」
「いや、俺は知らないけど…」
“厚真”と呼ばれた彼が、外山くんにすぐに答える。
(ですよね、ですよね!覚えてなんか、無いですよね?)
実は貴方が入社してきた時、研修運営側の手伝いで新入社員の指導の補助をしていたなんて、覚えていないですよね?
その時、貴方が私に声かけてきたことなんて、覚えていないですよね?
私が心の中でそんなことを思っていると、ニッコリと微笑んで、厚真くんが言った。
「それに、こんな可愛い子忘れるはずないし」
(うわ…っ、チャラい!見た目を裏切らないチャラさだわ!)
金髪に近い茶髪、襟足は長め。
かっこいいけど、とにかくチャラい。
普段関わるはずのない人種の彼に、話しかけられて…私は赤面してしまったのを思い出す。
(まさか、こんなところで再会するなんて…―――)




