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二人目の彼氏
「あんたたち、付き合っちゃえば?」
それは、突然だった。
「え?」「なんで?」
私と、その日初めて会った藤田東吾くんは同時に驚きの声をあげた。
「ほら、悠莉は彼氏欲しいって言ってたし。東吾は彼女欲しいって言ってたじゃん?」
私の友達、美幸ちゃんと街を歩いていたとき、美幸ちゃんの会社の同僚だった藤田東吾くんに遭遇した。
そして、会って5分で、合コンではなく知り合った(シラフの状態で会った)彼と付き合うという話になったのだ。
「私は良くても東吾くんは――――」
美幸ちゃんの悪ノリにそう乗り掛かって答えると、純粋そうな彼はまっすぐ私を見て言った。
「僕で良かったら…」
「え…」
彼の発言に驚いていると、美幸ちゃんが私の思考を遮るように、
「はい。カップル成立ー!」
と、言って、お互いの連絡先の交換をするように命じる。
美幸ちゃんの強引な計らいで、驚くことに…―――秋以来の、…―――二人目の彼氏ができたのだった。




