新たなCくん
新しいCくん、外山順くんに出会ったのは、
藤堂歩くんがセッティングしてくれた合コンだった。
(黒髪…ーーーだけど背も低いし、パッチリ二重だし…っていうかタレ目だし…)
出会って三秒で「ナシ」だと私は彼を判定した。
「二次会カラオケ行こうよー」
順くんがそう言って、珍しく二次会が催された。
いつもは飲み屋でサヨナラだったんだけど、歩くんもいるから、私は二次会に参加することにした。
「藤堂くん、この歌唄える?」
「うん」
「じゃあ一緒に唄おうよ!」
私は合コンというより、歩くんとカラオケを楽しんでいた。
そして、歩くんが一人で歌っているとき、順くんが私の耳元で言った。
「悠莉ちゃん、歩のこと好きならもっとアピールしないと!」
「えっ!?」
「あいつ鈍いから、気付いてないよ?」
(というか、貴方はなぜ今日初めて会った私の気持ちを言い当てるわけ?)
「やだな、藤堂くんのこと好きじゃないよー」
私は笑いながら順くんに否定する。
「そ?なら良いけど」
そう言った頃に、歩くんの歌が終わった…―――。
カラオケもお開きになり、皆で電車に乗るために駅へと向かう。
「あれ?順は?」
歩くんがふと周りを見渡す。
歩くんと並んで歩いていた私は、一緒になって辺りを見回す。
「あ、いた!」
順くんは、一人、なぜかドーナッツ屋さんに入っていた。
(なんなの、あの人…ーーーー)
私は、気付いたら彼を目で追っていた。




