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バレンタインデー

海へ行った日から数週間が過ぎた。


柚希も笑里も、彼と順調らしい。


私は、というと、あれから何度か近所であったけど、

話もたいして出来ず、本当に“会った”だけ。


でも、別にキスしたいとか手を繋ぎたいとか不満があったりするわけではなくて。

ただ、会うだけでドキドキしたし、少し話せたらそれで充分だった。



そして、二月。

バレンタインデーが来て、私は秋の家にチョコレートを渡しに行った。


携帯電話がないから、当日の学校帰りに時間を決めて会いに行った。


すると偶然、小学校の頃の友達の里子に秋の家の前で遭遇した。


「あれ?悠莉ちゃん!久しぶりだね!!」


「里子も!久しぶり!」


「悠莉ちゃん、こんなところで何してるの?」



「え…」


(秋の家の前で、何してるの?ってこと…だよね?)


二人は同じ中学だけど、私と付き合っていることは知らないのだろうか?

というか、里子こそ、ここで何をしているんだろう…。



「あれ、高月(たかつき)じゃん。」

家から出てきた秋が、驚いたように里子に声を掛ける。


「あ、秋!ちょうど通りかかったからこれあげるわ」

里子が、鞄からチョコを取り出して、秋に渡す。


「あぁ、ありがと」

秋は笑顔でそれを受け取った。


「じゃ、私帰るわ。また明日学校でねー!悠莉ちゃんもまたねー!」

里子は満足そうに、すぐに帰っていった。


(受け取るんだ…ーーー私以外の女子からも、普通に)


私は泣きそうになりながら、

「はい、あげる。」

とチョコレートの入った袋を渡すと、顔も見ずにそのまま家まで走って帰った。



(追いかけてきてもくれないなんて…ーーー秋のばか野郎!)

家に帰ってからも、私は涙が止まらなかった。




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