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好きだよ
「悠莉のこと、好きだよ」
初めて言われた言葉に、私は嬉しくて…嬉しすぎて泣いた。
中学3年の冬から付き合い始めた、初めての彼氏の取出秋は…ひどくシャイで…これまで一度もそんなことを口にしなかったから。
だから私は嬉しくて泣いた。
――――それが…携帯電話に送られてきたメールでも。
「私も好きだよ」
学校から帰ってきた自分の部屋で、思いがけずそんなメールを貰った私は、すぐに震える手で返信した。
私だってそんなことを口にしたことはなかった。
恥ずかしいし、言えるわけがない。
でもメールなら…今なら素直に伝えられると思った。
メールの着信音が鳴る。
秋からの着信音だった。
「じゃあ今度やろうか」
(やる?―――やるって…)
私は文面から、付き合って男女がすることを考える。
顔から火が出るほど顔が赤くなった思う。
(秋が…私と………?)
高校一年の春、私は付き合い初めて3ヶ月の彼氏から、
そんなお誘いを受けました…ーーーー。