第五話 武器屋
「ちょ……おいおいグレードアップし過ぎだろ」
「振り分けポイント使用によってのグレードアップですね」
「うわっなんだこれ!」
突如としてメガネは光り出した。
グレードアップするのか。
それにしても一気にグレードアップか。実に気持ちが良い。
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ふう、光は収まったな。さて、どんなメガネか……
「はい!?」
ボタンも何も無い。ただのメガネだ。
何か機能が加えられているか、グレードダウンか。
「それは第三の目最終形態ですね。頭の中で“メニューオープン”と念じてみて」
(メニューオープン)
おおっ頭の中で念じただけでこのメガネにさっきと同じ画面が。
しかも機能も多くなっている。
「これに名前あるのか?」
「無いですね。何なら勝手につけてもいいですよ」
「マジ!? いいの!?」
「もちろん」
「じゃあ……スーパーグレードファンタグラスで」
「……申し訳ありませんがそれでは文字数オーバーです。本当に名前をつけるなら12字まででお願いします」
「……じゃあインフォメーションツールでいいか」
「ピッタリですね。長いので私は“ツール”と呼ばせて頂きますが」
「そうか。じゃあ俺もツールで」
なんかスーパーグレードファンタグラスからツールって言う3文字になってしまったが。
というかそろそろ近場のダンジョンとやらに行きたいのだが。
「じゃあそろそろ行くか。ダンジョンとやらに」
「はい! では一応初期の所持金1000金貨を使って剣だけでも」
「よし。じゃあ向こうにある武器屋に」
俺たちは武器屋へ向かった。
しばらく道を歩いていたが、沢山の店がある。食堂、道具屋、薬屋、防具屋、預け屋それに魔法屋なんてのも。
そして到着。武器屋にはいかにも武器でも売ってそうな男が剣を叩いていた。
「らっしゃい! 何が欲しいんだい?」
「剣が欲しいです!」
「そんな事は知ってるんだよ。どの剣だい? メニュー開きな」
ああ。メニューに剣が書いてあるのか。
(メニューオープン)
メニューが出る。
【位置情報取得中……】
【取得が完了しました。武器屋へようこそ!】
ほうほう。こんな風に武器のメニューが出るのか。
【“片手剣”、“銃”、“弓”、“爆弾”、“杖”、“ハンマー”この他にも……?】
やっぱり片手剣だな。この他にもあるらしいが取り敢えずは片手剣で。
「片手剣をお願いします」
そう言うと男は後ろにある部屋に入って行った。
数分しか経ってないが男は戻って来た。
「これなんかどうだ? 片手剣初心者にはお勧めだ」
「はい。これでいいです」
「500金貨だ。いいな?」
「大丈夫です」
俺は500金貨を払い、店を出た。
これってどう装備すんだろ?
(メニューオープン)
(装備)
おっ装備が表示された。
もう片手剣を装備してるな。
えー、ビギナーカリンガ。初心者仕様の片手剣。攻撃力は他と比べて劣る物の、切れ味が落ちにくく、砥石の必要はほとんどありません。威力80、切れ味中、バースト低。だって。バーストって何だ?
「リン、バーストって何だ?」
「敵を斬ってれば分かりますよ。さあダンジョンへ行きましょう!」
ダンジョンの説明がありませんが次回やります。
バトルも次回見れるかと。