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第十二話 シエラ

エアコンです。

本日から1日1話のペースに戻したいと思います。

理由はネタ切れが起こらない様にという事と毎回のクオリティを上げたいからです。


何か意見などある方は感想などにてお願いします。

 はっと目覚めた時、俺は修練の塔の最初に訪れたホールにいた。

 横に居るリンは相変わらずの緑の髪で塔の雰囲気を彩る。

 

 また上ろうかと倒れていた身体を起こすと見覚えの無い女性が1人。

 誰だっけ?


「リン、あの女の人知ってるか?」


「ゲームオーバーになると、一時的にその前の記憶が無くなるんですよ」


「そうか……じゃあ少し休んでるから待っててくれ」

 少し前の記憶を忘れるのか。ならあの女性もゲームオーバーだったのかな?


 まだ現実と記憶が合致しないが数分するとジワジワと記憶が戻って来た。

 あの人ウォーター何とかって言って失敗してた人だ!

 それでゴーレムに袋叩きに……


「うう……」

 起きて来た。気の強そうな人だし、その話題には触れないでおくか。


「こ…こんにちは」


「誰? あなた」

 女性はゆっくりと身体を起こした。長い黒髪は艶が輝いていて神々しくもあった。

 顔立ちは良く、特に狭い口がタイプかなと妄想をしてしまう。


「俺は葉山仁って言う。ジンでいいけど」


「私はシエラ。魔導師を目指してるんだけど、全然魔法使えないのよね……」

 さっきの事か、と思う。

 シエラは顔を曇らせた。


「俺は剣士みたいなのを目指してるんだ。俺、時間だけは沢山あるからいっしょにダンジョン攻略しないか?」

 少しでも慰めようと言ってみたもののシエラの顔はますます曇る。


「時間だけは沢山って……私の気持ちが分かる人なんて居ないわよ」

 

「どうしたんだ?」


「私……ログアウトするのに1000000金貨ラリ必要とか言われて……」


 奇遇。


「俺もだぞ」


「!」

 シエラはとても驚いていたが、反応にも困っていた。


「だからいっしょに攻略しないか?」

 少しは考えていたがやがて返事をした。

 顔も戻っていた。


「よし、決まりね。それであなた精霊なんて名前?」


「ここにいるリンって言う奴だ。でも他のプレイヤーには見えないから……」


「私それが見えるのよ」

 なんだこのバグは? いつ使うんだよそれ?

 とは思ったものの、口には出さないでおいた。


「あなたがリンちゃんね」


「そうです。ご主人様に仕えるパートナーです!」


「シエラの精霊は?」


「私はレナって言う子よ。まあ見えないなら意味は無いけど」


「まあ、な。ダンジョンまた行くか」


 シエラはそうね、と呟き歩き出した。


「あっその前に一つ言っておく。俺、レベルMAXなんだ」


「へ!?」

 シエラは驚きを隠せない様な顔をし、本当? ともう一度聞き直した。


「本当だ」


「ならこの塔楽勝じゃ……」


「うっうるさい! 囲まれたんだ」


「まあ、しょうがないわね。行きましょ」

 そう言って先を歩く。

 ウォーター何とか失敗したくせに……


「そうそうご主人様。死ぬギリギリでデータを取れたのですが、あのデカいのはアイアンゴーレムですね。剣などの攻撃はほとんど効きません。水魔法が効果的かと」

 

 水魔法ならシエラの言ってたウォーター何とかが効くのか。


「魔法って難しいのか?」


「まあね。私レベル21だし」

 999の俺とは比べられないな……

 21って事は振り分けポイントは7。全て魔力に振っても確実に火力不足……


 ゴーレムは難しいか……


「シエラ。ここはレベルが高すぎないか?」


 少し考えた様な顔をしてやがて答えた。


「行くわ。私が魔導師になる条件は修練の塔をクリアする事なの」

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