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2話『クラスメイト』静かにしよ!!フニャリャラ君!!

やっとの更新!

転校生の扱いなんてこんなものだろうか?


「……あんた話しかけなさいよ」


「嫌だよ」


「ほら彼が…」


積極的に関わられるだけならまだしも、好奇心からチラチラ見ては眼をそらしチラチラ見てはまた眼をそらし…そんな繰り返しだ。


「65点」


「いまいちぱっとしないな」


「美少女来いよ、美少女」


「可でもなく不可でも無い…微妙だな」


「微少年……ぷぷっ!!」


「いい加減にしろやーー!!」


何なの!?


ねぇ何なのこれ!?


明らかに顔の事言っているよ!!


どんだけ美形期待してんだ!?


陰湿だろ!?


いじめじゃないけど…いじめだよ!!


「「!?」」


「何!?その『な、何なのいきなりコイツ!?』て反応!?そろそろ慣れよや!!」


「お、落ち着いて……えーと」


「名前を覚えよう!!委員長さん!?え!?何!?名前すら覚えられてなかったの!?そんなに覚えにくい名前ですか!?」


眼鏡をかけた真面目キャラ的存在の委員長さんまで覚えられて無いなんて!!


悲しいよ!!


「まぁ悪かったよ…えーと……田中!!」


野球部部員の坊主頭がフォローしてくれる。


だけどな…


「田中じゃねぇーよ!?」


「わ、悪い、鈴木!!」


「ちげーよ!!」


「冗談だ…加藤!!」


「よくある名前を言っていけばいいって訳じゃ無いからな!?」


「じゃ誰だ?」


「まさかの直球!?オブラートに包めよ!!傷付くわ!!」


「静かにしよ!!フニャリャラ君!!」


「フニャリャラ君!?ちょっと言葉を濁して言ってもダメだからな!?」


テニス部所属元気系女子が斬新な名前を言ってきた。


「ちょっと待てよ…この中で僕の名前を覚えている人は居ないの!?……………全員眼を反らすな!?」


傷付くわ!!


「ほらあれだ…転校したてだから絡みずらかったんだ、察してくれよ」


「もう一月経ってますが!?」


そう今日はここ地上ノ星学園に転校して一月後の昼休みだ。


「それはほらお前が近づくなオーラを出していたから……な!!」


「な!!じゃねぇよ!!責任転嫁してんじゃねぇよ!!初日から全員チラチラ盗み見られてから話しかけずらかったんだよ!?」


「「!………」」


急に静まりかえった教室。


あれ、ちょっと言い過ぎたか?


「「おもしろい!!」」


「はぁ!?」


「よーしなら転校生の為に今から『隅から隅まで皆で聞こう会』をやるぜ!!」


「「おー!!」」


「はぁい!?」


クラスのムードメーカーが教壇の前に立ちそんな事を言ってきた。


これからは訳もわからず前に引っ張り出され質問攻めの数々だった。


その一部をダイジェストでどうぞ。


「好きな食べ物は?!」


「唐揚げ」


「家は!?」


「一人暮らし」


「昨日見た夢!?」


「バレリーナの格好をしたオッサンに追いかけられた悪夢」


「好きなAV 嬢は!?」


「知らん!!」


「エロ雑誌の隠し場所!?」


「女の子が聞いちゃいけません!!」


「エロ雑誌の隠し場所は?!」


「別に男だからって言わないからな!?」


「なんで美形じゃないの!?」


「僕が知りたいわ!?つーかあんた前から執拗に美形にこだわるな!?」


こうして時間が迫り最後の質問になった。


「「あ、名前なに?」」


「最初に聞けや!!」


何故かツッコミキャラ的な立ち位置を手にした僕の言葉にクラス中が笑う。


「僕の名前は、小野町仁だ!!覚えておけ!!」


「「忘れられねぇよ!!仁!!」」


こうして僕は一月と長くかかったがクラスメイト達と仲良くなった。





「そういえば仁は俺らの名前覚えたの?」


「…知らない」


「「「お前もかよ?!」」」


うん、なんだか上手くやっていけそうだな。


その時僕は知らなかった。


笑い声で溢れた教室でただ一人笑っていない人物が居ることを。

うん、小野町仁の扱いなんてこんなものだろ?


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