前世の生活その19
聖セシリア王国 魔法学園
「父さま。いい加減に諦めて下さい。聖女来ますよ」
「分かってる!虫酸が走るのは仕方ないだろう!?あの女…どうしてくれよう…」
「クロスからの話じゃ魔力を感じないって言ってたから部屋じゃないみたいですし…どこか隠せる場所がありそうですね?」
「父さまをチラつかせたら直ぐに来るかと思ったんですが警戒してますね」
「父様、母様の記憶を封じ込める魔導具が先ですからね!」
「分かってる。アンナ、お前は聖女が来たらルナと転移して教会に行ってくれ。ルナの認識阻害魔法で探してくれ」
そしてしばらくすると部屋のノックする
「行け!聖女が来たぞ」
「はい、父親」
アンナはルナと一緒に転移する
するとルークが扉を開ける
「やぁ、ロレーナ。会いたかったよ…」
「ルーク!やっと姿を見せてくれたのね!」
「勿論だよ…さぁ、中に入ったらどうだ?」
「あぁ、ルーク!私のルーク」
「じっくり話そうか…ロレーナ」
その頃、アロマとクロスは城中を探したがアロマの記憶を奪った魔導具は見つからないでいた
「母上、なんか感じませんか?」
「うーん、分からないけど…ここにはないわ」
「そうですか…こんなところに長居は無用ですから移動しましょう」
「そうね…女神の丘の女神像に行ってみたいわ。私、そこで加護を貰ったの…」
「分かりました。母上が聖女だからなんかありそうですね!」
「アンナ、どう母さまの魔力を感じる?」
「これと言って目星しいのはないと思うわ」
「教会にもないってことは聖女本人が持ってるとかかな?父さまが頑張ってくれるといいんだけど…」
「クロスと合流しましょうか?」
「ルーク、結界を張ったのね?」
「あぁ…邪魔されたくないだろう?」
「……私を閉じ込めてもアロマの記憶は戻らないわよ。ルーク」
「お前…」
「私と正式に結婚するなら返すわ」
「生憎、既に永遠の愛を誓ってるんでね、不可能だよ。ロレーナ。だけど…君の魅力に負けそうだな。こんなに愛おししいのは…」
ルークはロレーナを抱きしめるとロレーナが歓喜する
「あぁ…ルーク!」
ロレーナはルークに抱きをしめると恍惚の笑みを浮かべている
気分が悪い…ルークは不快でしかないが身体を触りながら感知魔法で探っていく…
「あぁ…ルーク、そんな…」
そしてロレーナがキスをしようとした瞬間
「見つけたよ、ロレーナ」
「え…?」
「身体の中でも俺は取り出せるよ?ロレーナ。これは魔力増幅だけじゃないな?」
ルークはロレーナの身体を押さえると胸の辺りに手を置くと光出した。ロレーナの身体の中からコアのような物が出てきた
「やめて、ルーク!こんなのただじゃすまないわよ!!!」
「やめる訳がない!ほぅ、これがお前の正体を知る大事な物だな?」
「返しなさい!アロマの記憶は一生戻らないわよ!」
「こちらの番だ。ロレーナ」
何やら魔導具のようだ。時を止める魔導具か?ルークが魔導具を持ちながら感知する。時間を止める魔法か?
「返して!ルーク」
「アロマの記憶を戻さないならこの魔導具を破壊するぞ、今すぐにだ!」
「待って!ここにはないわ…」
「お前は正式な聖女ではない。これを壊すとまずい事でもあるのか?」
「それは……」
「さぁ、魔導具はどこだ?!嘘をつく気ならこのまま壊す」
「女神の丘の石像の中よ…仕掛けが有るの…聖女しか知らないわ…」
「本当だろうな?」
「本当よ!だから返して!」
ロレーナがルークに近寄るルークはロレーナを避けるようにして身体の自由を奪った
「お前は本当に醜悪な聖女だな。慈悲もなければ権力にすがる。俺が一番嫌いな女だ!」
するとルークは結界を解き、聖女を少し触れると聖女の丘まで転移する
「父上に聖女?何故、ここに?まさか、ここに母上の記憶が」
「ルナ、聖女を捕まえてろ。勝手に動かないようにしてあるが。ではロレーナ、石像の場所まで行くぞ!もしもなかったらどうなるか分かるな?」
「えぇ…分かったわ…」
「母さまが石像が怪しいって言ってたけど…関係有るの?」
「聖女しか知らない隠し仕掛けが有るらしい」
「なるほど…だから母上が…さっきから妖精と精霊達が母上にまとわりついているんですよー」
「当たり前だ。アロマは女神の加護持ちだ」
石像の前まで来るとどうやら結界が張ってある。ルークが難なく結界を解く
「さぁ、どこだ?仕掛けは?」
「石像の冠を回すと入り口が開くわ…」
「クロス、仕掛けを」
「はい、父上。母上、もうすぐですよ」
「あ、うん。ここは神聖な場所なのに穢れてるわね…歌魔法を使うわ」
アロマが歌うと精霊に妖精がまた近寄ってきた
大地の穢れが浄化されていく
「有りました!これを回すと…」
ゴゴゴゴゴゴ…石像の下の部分から階段が現れた。
「アロマの記憶を封じた魔導具はこの中よ!もういいでしょう?返して!」
「まだだ…戻ってからだ。今、アロマが浄化魔法を使ってるがお前には大地の穢れも分からない偽物か」
「それは…私は選ばれた聖女なのよ?国中の国民が黙ってないわよ!」
「アロマ、浄化はもう大丈夫だ。下に行くぞ」
「えぇ…女神様の力を感じるわ。またね、精霊さん達」
下に降りると奥に部屋があった。開けると宝石の付いた豪華なアクセサリーやらと魔導具が置いてあった
「私服を肥やすとは一体どんな聖女なんだろうな…ロレーナ。アロマの魔力を感じるのはこれか?」
「そうよ!記憶を奪う魔導具よ!触ればいい」
「さぁ、母さま。魔導具を触ってみて」
「うん。これで本当に?……あぁ!何これ?記憶がなだれ込むわ!あぁ!」
アロマはぐったりとするとルークが抱きしめる
「気を失ったか?」
「さぁ!今度こそ返して貰うわ!!!」
「あぁ…これか?これはこうなるんだ」
ルークがコアなような魔導具を粉々にする
「なんて事を?!いやよ、いや!私は聖女なのよ!」」
ロレーナの身体がどんどん老けていく…そして老婆になった
「私の姿はどうなっているの?鏡…嫌よ!こんなの私じゃないわ!」
「それがお前の本当の姿だ。醜いお前のな」
「父さま、聖女を老婆に変えたら国中で大騒ぎよ?どうするつもり?」
ルナが心配そうに気を失ったアロマに寄り添う
「アロマはこの場所が好きみたいだ…事情を話して定期的に浄化をさせるって事で手をうとうかなと。女神も喜んでいたからな」
「母上が納得しますか?」
「するしかない。聖女にはならない方法で聖セシリア王国の王族には話すさ。ロレーナ、全て忘れろ…自分が誰ったかもな」
ルークは忘却魔法を掛ける
「さて、終わったからにはさっさと行くぞ。アロマを寝かせたい」
「父様、容赦ないですねー。不老の魔導具を壊すとか…。」
「あんなのは必要ない。この女が自分の為に作った偽りの魔導具だ。聖女になる為のな」
そしてロレーナを連れて王城へと向かった
「はー、良く寝た!女神様の夢を見たわ!ルーク?起きてる?」
「起きてるぞ…なんだ思い出して言う事はそれか?」
「なんの話?寝言は寝て言えって言うのよ?」
「お前は記憶を失ってたんだ。」
「覚えてないわ?そんなの?確か聖女に一杯食わされたのは覚えてるわ!あの聖女、ルナを罪人にしたくなければ教会に来いって!しつこいのよ!ルーク、ルークって」
「俺はそれでしたくもない誘惑なんかさせられたぞ…アロマ、穢れたから癒してくれ」
「誘惑?ルークが?他の人に?見て見たかったわ!」
「今から充分過ぎるぐらい味わせてやるから」
後日、聖女が老婆となり国は大騒ぎだったがアロマが女神様の願いで癒やしの歌を定期的に歌うという事で聖女不在になったがむしろ汚れがとれて住みやすい国になった




