前世の生活その13
ライラック王宮内離宮にて
「ルーク様、落ち着いて下さい!城の医師も居ますしちゃんと無事に産まれますから」
「アロマの側に居るだけだ、別にいいだろう?夫なのだから」
「王様だってルーク様達が産まれる時には我慢して待ってたんですから待ちましょう」
「いくら執事のお前の言葉でも心配なんだ!双子だぞ?中に入るぐらいいいだろう!」
「王族の方は代々、産まれるまでは待ってらっしゃいますよ?立ち合い出産などしません」
「俺はもう、王族ではないが?とにかくアロマに寄り添うのは当然の権利だ!」
「何を騒いでいるの?ルーク、落ち着きなさい」
「母上…ですが…アロマが苦しんでいるのなら、せめて一緒に居たいだけです」
「王族には王族のやり方が有ります。私だって4人産んだけれどレオン王の立ち合いはしていませんよ。任せて待ちなさいな」
「だから私は王族では有りませんし…もう一般の国民です。妻の出産に立ち合いしても問題ないでしょう?」
「ここは王宮ですよ?貴方が連れてきたのでしょう?城下の医師に見せるのは嫌だったから。最高の医師がいる王宮に」
「それは双子だったからです!母上だって私を産む時は難産で命の危険があったと聞きました。アロマにもしもの事が有れば…」
「ルーク!!!貴方は2人の父親になるのですよ?わたくしが認識阻害魔法を使って様子を見てきますから大人しくしていなさい」
「母上…ですが…」
「ルーク、何度も言わせないで。孫が産まれるのはわたくし達にとっても嬉しい事なのよ。大丈夫だと言っているのだから大丈夫なのよ」
「……はい…母上…」
「ささっ、ルーク様は隣の部屋でお待ち下さい」
「分かった…何かあったらすぐに…」
「最高の医師が3人も居るのよ、それにアロマだって頑張ってるのよ。心配は分かるけど女神の加護持ちなのでしょう?女神様が助けてくれますよ」
「知っていましたか…そうですが…」
「貴方が興味を持つ女性なのだから王家直属の影に調べさせたので分かりますよ。出なきゃ皇太子をやめさせるなんて形式的にしても許しませんからね。じゃあ、ちょっと様子見してくるわね?」
「はい、お願いします。母上」
「ルーク!産まれたわよ!最初は女の子よ。」
「え…両方女の子でしょう?双子なのだから」
「もう1人は男の子だと聞いてるわよ?貴方、アロマから聞いてないの?」
「はい…てっきり女の子だと思って聞いてませんでした」
「二卵性って言うらしいわよ?魔力の違いで分かりそうなもんだけど」
「そんな最初から全部分かったら狼狽えたりしませんよ。出産に関しては詳しくないので」
「仕方ない父親ね…今、連れてくるから抱っこして上げなさい。次はすんなり出てくるから」
「はい…男の子と女の子…か…父親…」
それからまもなく無事に男の子も産まれた
「アロマ、無事で良かった!」
「う、うん。双子だからちょっと小さくて出産には問題なかったわ」
「子供達も無事だ。起きたなら連れてくるぞ」
「あー、うん。産まれた時に見たからミルクもあげたし…ね。どうせルークの家族が勢ぞろいしてるんでしょう?」
「そうだな…双子だからな。お祝いはお揃いの服とかおもちゃとかにするとか言ってたな」
「まだ早いわよー産まれたばかりよ?名前は決めないと…ルークってば女の子の名前しか考えてなかったけど言わなかったっけ?二卵性だって」
「聞いてなかったな…王族は基本的に出産には関わらないんだ。産まれてからのお楽しみってやつだ。男の子が産まれなかった時に母親にプレッシャーをかけるからな…」
「世継ぎってやつね。女の子は基本的にキャルみたいにお嫁に行くのよね?」
「あぁ、まぁ、そうだな」
「私達には関係ないから良かったわ。新居で子育てしましょうね!」
「分かってる。なるべく早めに言う…」
「大丈夫なんでしょうね?初孫だって王妃様すっごい喜んでたわよ?名前も任せなさいとか言ってたし…」
「それもちゃんと言っておく…母上もそうだが父上もメロメロなんだ…」
「はぁー仕方ないわね…。今回だけよ?王宮に出入りするのは」
それから3人も産むとは思ってなかった…




