前世の生活その6
ライラック国のお隣のバジル王国、国境付近にて
「え~と、ドラゴンの討伐依頼ね……ってなんで初っ端なから難易度高いクエストを受けるのよ!ドラゴンよ!ドラゴン!」
「アースドラゴンの討伐なんてそんなに難しいものではないぞ。それに路銀は稼ぎたいからな。金貨100枚なら安宿に泊まる必要もないだろう。妥協はしない。これでも王族だったんだからな、あそこまで豪華とかは言わんが1流じゃないとな」
「そんな事言ったってアースドラゴンまでの道乗りが大変じゃないの!」
「行きは仕方ないが一度行った場所なら転移魔法で一瞬だ。数時間飛べばいい」
「ドラゴンはどうやって運ぶのよ?!倒したって言う証拠がないとダメなのよ!パーティでは魔獣のコアを回収してたけどもそんなの出来るの?何でも消し去っちゃうんじゃダメなのよ?!」
「収納魔法が使えるからな。ぶち込んでおけばいいだろう。手加減はする」
「収納魔法でドラゴン入るぐらいの空間魔法って…あんまり目立ちたくないんですけど!」
「どうせ隠しても冒険者やってたら成果も上げないとダメだろう?なら、最強の称号ぐらいは目指すさ。その方が相手にしようなんて思うまい。勘違い野郎が勝負しろとか面倒なだけだ」
「規格外過ぎて引きまくりよ!私の出番ないし一緒に行く意味有るのかって感じなんですけど」
「それはアルマが任せると言ったではないか。何もしなくていいのは嬉しい事だろう?」
「そうだけど…それならルーク1人で行けばいいじゃない?」
「一緒に居たい。出来ればずっと…それに1人にしておくと心配だからな」
「うー、なんかもう…言う事ないわ。さっさと行きましょうよーウィング!」
身体がふわりと浮く。が、ルークが抱き上げられました。
「アロマ、しっかりつかまっていろ。ちょっとスピード上げるぞ」
「1人で飛べます!毎回、それはどうなの?過保護過ぎないですか?」
「俺のご褒美みたいなものだ」
「……もう、いいわ」
バジル王国、アースドラゴンの棲家の黒土の岩底周辺にて
「シールド張ってあるからその辺にでもいろ。」
「はーい。ドラゴンって単体よね?町を襲ってるから討伐しろってあるけど」
「今の時期は繁殖期じゃないか?餌を求めているか、それか卵を守るとかだな」
「卵…なんか討伐するの可哀想だわ。生まれてくるチビドラゴンはどうなるのよ?」
「それは仕方ない。依頼なのだから倒すまでだ。人間にだってドラゴンが徘徊してたら困るだろう」
「別にここに行き来しなきゃいいのよ。レアな鉱石目当てに決まってる。人間なんて自分達の都合でギルドに依頼するけど別にドラゴンが悪い訳じゃないわ」
「お前の人間不信も相当だな…。卵があったら持って帰ればいいだろう。隷属魔法でなんとかするが…成長したらライラックの王宮内で飼えばいいしな」
「チビドラゴンを飼えるの?大きくなったら乗れるんじゃない?移動が楽よ!苦しまずに倒してね。可哀想だから」
「能天気だな。ドラゴンを飼うなんてそれこそ問題だらけだ。魔獣を操る歌魔法保持者ってだけでも厄介なのだぞ。どの国も欲しくなる逸材だ」
「これからはルークが居るから大丈夫よー」
「はぁ~、じゃあ、ちょっとドラゴン探してくるが余計な事はするなよ。」
「うん!」
ルークは谷底の深部へと降りて行った。
しばらくすると魔法を使う音がする。攻撃魔法ね。こっちまで地鳴りしてるけどちゃんと手加減してるのかな?気になるから見に行こうかな?




