ハイテクローテク
「っね、楽しかったでしょ」
一体いつ、彼女が、私に楽しいかを聞いたのか全く記憶になかったが
私は、蜂の巣をつついたような銃撃戦のさなか
トタンの壁を、真横に倒して、一網打尽にするという、荒業を、見せられ、こいつは一体何のために、そんな仕掛けを用意していたのかと、うすら寒く、横でポテトチップスを、食べる女を見ていた
「っね、面白かったでしょ」
ほとんど同じであるが、何か内容の違うよく似た言葉が、彼女の口から二回ほど、漏れ出したが
ペーパードライバーの私に、それにこたえる義理も余裕も何もない
「まあ、よろしく頼むよ」と
何を頼まれたのか全く分からない私は、逃げようもなく、やけに高級そうな車を、走らせている
流石に工業機械の車と言う物の精密さとはすごい物があるが、高級さの制度と言うか野呂心地と言うか、私はそのメカに、多少なりとも驚きを隠せずにいた
「ねえ、面白いでしょ」
それは、さっきのことを言っているのか
ネオン色に光るような、その高級感あふれるメーターを見て言ったのかは、分からないが
飴を加えた顔が、私のハンドルの下ら辺を見ているから
メーターなのであろうが、機械に全く詳しくない私は、それが何を指せば、喜ばれる答えなのか皆目見当がつかなかった
「この機会は、1865年にイギリスのワーナードベンソンが、ポンプの原理をよういて作ったんだけど、未だに日本で動かしているのはこの車ぐらいでしょうね、こんなポンコツな一億円する車に搭載するなんて本当にばかげている」
私はそれが何を意味しているのか、全く訳が分からなかったが
しかし、一番の問題は、そんな高級車を、ペーパードライバーに運転などさせてほしくなどなかったの一点に尽きる
「っね、面白かったでしょ」
その過去形が何を指し示すかは私にはてんで分からない




