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葛藤

『おーい、萩島ぁぁ!』


『あ、太一。』


目の前にいる赤髪ポニーテールのクラスメイトは、頭にバンダナをリボンの形にして巻いている。白のワンピースにスニーカー。


いつもと違う姿に思わずたじろぐ。


『なんか、いつもと違うな。』


『え、あ、うん。どうかな??』


『なんだか、萩島じゃないみたいだな。』


『どういう意味よー!!まあ、いいわ。』


似合っているという意味なんだが。



『このくらいじゃあダメなのね。』


萩島が何か言ったみたいだが、聞き取れなかった。



『今日はどこに行くんだ?』


『うーん。とりあえず目をつけているセレクトショップに行こうかなあ。それから、ヘアカットね。最後はエステよ。』


『盛り沢山だな。』


『イケメンになるためには大変なのよ。』




セレクトショップで、服を揃えて、

髪をセットし、エステでお肌を整える。




出来上がったのは、

グレーのテーラードジャケットに、紫のポケットチーフ。カジュアルなスラックスに、髪型はツイストパーマを毛先にかける。



『・・・。』


『ど、どうかな??』


『いい・・と思うわ。』


『なんだか微妙な反応だな。』


『そ、そうでないわ。あまりに変わりすぎてちょっと驚いたの。』


両人差し指をツンツンと合わせながら、チラチラ俺の方を見てくる。


『な、なんだよ?』


『いや、うん。十分。これなら、三井さんも。』


『どうだろうね。三井さん、モテそうだし。こんな高校デビューしました的な見た目。痛いと思われたりしてね。』


人差し指で頬をぽりぽりかきながら、

自虐的に笑う。


『大丈夫だよ。私は、いいと思う。』


『お、おう。』


萩島は俺を一瞥し、目を逸らす。

なんだか、ほんのり顔が紅くなっている。



『今日はありがとうな、萩島。』


ニカッと笑ってお礼を伝えた。





♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎


『いや、うん。十分。これなら、三井さんも。』


そう十分すぎる。三井さんが、さらに太一にちょっかいかけやすくなっちゃう。

三井さんだけじゃない。たぶん、他の女の子も。

だって、太一めちゃくちゃカッコいい。

どうしよう。行馬の頼みを引き受けちゃったし。


引き受けないと、私の思いが。バレてしまう。





『今日はありがとうな、萩島。』



ズルい。そんな顔しないで。

行馬と太一と私。


ずっとこの心地よい関係でいたかったのに。

なんで。


なんで三井なんてチートみたいな女の子が、

太一に近づくのよ。


だって絶対、三井そんなに太一の事好きじゃない。ただのちょっかい。遊び。


でも、私が踏み込んで太一との関係が

崩れるのも嫌だ。




どうしよう。

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