罠
カレーを食べ終わる。
『ん?』
太一を見る。
太一は、三井さんの動きを目で追っていたり、しかし目があったり話しかけられると少し目を逸らす。
『ははーん。』
『うーん。』
萩島は太一のそんな様子を見ている。
ポニーテールがぴょこぴょこ反応する。
あれはなんの感情だろうか?
『なあ、萩島?』
『ぬ、ぬわによっ!わっ、あちっ!ふー。セーフ。』
萩島は持っていた湯飲みを溢しそうになる。
『あれあれ。』
照れてる太一。あざとい、三井さん。
『太一も、まあ普通の男子で良かったよ。』
『ねえ、あの2人どうかしら?』
『うーん、お似合いかな。太一と三井がくっついてくれれば俺は安心だよ。』
『そ、そう。あんなボインでかわいい子だとそうよね。』
『まあボインは置いておくとして、あれはマジだな。』
『・・・。』
『そうだっ!萩島、お前、太一のコーディネートしてやれよ!みろあの見た目を!!』
髪型はストレートで清潔感はある。
眉毛もまあ、整っている。
体型もスリム。
服は高校生としては普通。
『別にいいんじゃない。』
『ダメだ!相手はミスコンだ。超かっこ良くしないと。』
『超かっこよくねえ。』
『この合宿終わったら、太一のコーディネートを頼むわっ!2人でショッピングして髪切って、女子受けしそうな感じにしてくれよっ!』
『う、うん。太一とショッピングかあ・・・。』
『楽しみだ!いいじゃない!太一と三井さん、お似合いだっ!!』
萩島は太一と三井の様子をじっと見つめている。
最初は口はへの字だったが、、
『えっ、太一とショッピングって、、で、デート!?』
聞こえるか微妙なラインで独り言を言った後、
口元にうすら笑みを浮かべていた。
♦︎♦︎♦︎♦︎
謎の合宿が終わったある日。
『放課後ちょっと時間もらえる?』
そんなメッセージが萩島から来た。
場所は駅前のバーガーショップ。
『あ、太一こっちこっちー!!!』
『ああ、そこか。よっこらしょ。』
『おっさんくさいなあ、太一は。ダメだよもっとシュッとしなきゃ。』
『なんだよ、シュッて。ちょっとバーガーセット
買ってくるわ。』
席を立とうとする。
『太一!イケメンになりなさい!身も心もっ!!』
『・・・は?』
意味不明だった。
『要はね、太一アンタ三井の事好きでしょ?
』
『え・・・。』
『ほらあ、わかりやすーい。顔赤くなってるー。』
芯を食ったように熱くなる。その感覚は確かにある。
『ふふふ。てことで、応援してあげる!太一イケメンプロジェクト発動!まずは、服!服を買いに週末ショッピング行くわよっ!アンタをイケメンにして三井さんを振り向かせる作戦発動!!』
かくして週末は萩島とショッピングになった。