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沼にハマった女の末路と今、沼にハマっている女の感情

私は、高校を辞めてたまたまティッシュに挟まっていた大検予備校に通っていた。


今までの生活を忘れて、大学に行き真っ当に生きよう。よもや太一のことなんか・・・・。


『萩島さん?萩島さん?』


『はっ、すみません!』


『この問題わかるかしら?』


『えーと、、えー、、わかりません。』



『じゃあここをヒントにしながらやりましょう。』




大検予備校でも落第点を取っており、私は個別指導を受けていた。


『岬先生、ここはどうしたらいいのですか?』


『ここはね、こう解くのよ。』


『はい、わかりました。』



岬先生はとても綺麗な先生だ。

面倒見がいいし、頼れる。

実は私が、堕したことも打ち明けたくらい信頼できる人だ。その時は、黙って抱きしめてくれて一緒に泣いてくれた。まるで母のように温かい人。


岬先生も、私と同じくらいの時に孕って、産んで育てたそうだ。だから、まだ岬先生は若い。女盛りだ。



『ねえ、萩島さん。行く大学は、決めたのかしら?』


『ええ。私、堕したこともあって、その時の産婦人科の方や、福祉サービスの人にはとても感謝していて。医療か福祉で考えています。』


『なるほどね。』


堕した際の保証人的な人は、行馬のツテで福祉サービス的なものを斡旋してもらったのだ。中絶後のメンタルケアもしてもらったのもあり、ようやく自分の人生に向き合うことができた。



『そしたら、この大学がいいわよ?福祉系専門じゃないけど、、福祉も有名でね。他の学部の授業も受けられるから。ほら、福祉、医療って法律とか絡むから法学も学べるしいいんじゃないかしら?』


岬先生は、資料を渡してくる。


なかなか良さそうな大学だ。

偏差値的にも、次の受験時期に間に合いそうだ。


『うん!岬先生!私、ここにする!!頑張らなきゃっ!!』



『その意気よ!萩島さんっ!』


気合いを入れ直し、補習は夜まで続いた。



♦︎♦︎♦︎♦︎

『ふう・・・・。』

なかなか飲み込みの悪い生徒だが、熱意はある。すっかり遅くなってしまった。


シャワーを浴びて、鏡の前に立つ。

シングルマザーとしての生き方を選んだのは私だ。しかし、まだまだ肌の張りもあり男を惑わす胸、ヒップラインは保てている。


シングルマザーとして、岬として、1人の女性として愛してくれてる男性がいる。



『だから、こんなにハリがあるのかしら?』





ガチャ。

洗面所の引き戸が開く。





『あー岬さん、ごめん。お風呂上がりだった?』


『いいの。それより火照ってきてしまったわ。』



一回りも年下の男性だが、私を見るなりベッドに連れていき、むしゃ振りついてくる。この若々しさが私の若々しさを保てる秘訣なのだろう。



懐かしい。

初めてあった時。あなたくらいの子どもがいたにも関わらず、あなたはスマートにでも、本気で私を口説きにきたわね。嬌声を上げながら脳内に駆け巡る。今思えば出会った当時は、あなたも10代。あなたの実家にバレたら淫行扱いされてもおかしくなかった。だから、最初こそは邪険に扱ったけど本気なあなたに惹かれていった。










事後。

私は、タバコを燻らせていた。漂う煙をボーっと目で追う。


『岬さん、僕も一本欲しいかな。』


『はい、どうぞ。』



彼もタバコもお酒も飲める年齢になった。

涙が伝う。



『岬さん?どうしたの?』

『ごめんなさい。私のせいで、、、あなたを巻き込んでしまって、、、、』


彼は優しく抱きしめてくれる。



『岬さん、僕が岬さんの為にしたことなんだ。巻き込んでなんていったら、怒るよ?』


彼は確かに少ししかめっ面だ。

『だってえ。』


私が泣きじゃくると、彼はニッと笑ってこういった。




『岬さんの悲しみが吹き飛ぶくらい今日は抱くから。寝ないでね。』


年下とは思えない悪戯な顔もできるのだ。

世間では、沼にハマった女性と見られてもおかしくないだろう。彼がどんなつもりでも、私のなすべきことに付き合ってくれて彩りを与えてくれるなら。




それでいいのだと思う。


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