萩島はNTRを計画する。
早朝の学校。玄関口。
『あーった♪』
下駄箱の名前は、羽生太一。
『しかし、早いなあ。翌日になんてね。』
下駄箱の手紙を見る。
『バカだねえ。』
中身を見て、封を綺麗にしまい立ち去った。
『アンタは今日で終わりだよ。』
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いつもの通学路。
学生達が気怠げに学校へと向かう。
気怠いのは俺だけだろうか。
『ふああ。今日も保健室で寝てるかあ。』
『よう、太一!』
『おう、行馬。歩きバナナはやめい!』
『俺の勝手だろうがっ。』
『あれ?三井さんは?』
『今日は、ちょっと早めに学校に行く用事があるんだとよ。』
『おやおや、早速倦怠期ですかな??』
『冗談はバナナだけにしてくれ。』
そう、珍しく玲奈が用があるからといって結構早い時間から学校に行ったみたいなのだ。
校門を潜る。
『そういや、最近萩島に会わないな。』
『あー、なんかいろいろあって俺が図書館で勉強見てるのよ。』
一瞬体が強ばるのがわかった。
『へ、へえ。またどうして?』
『うーん。なんか、お前と三井さんの邪魔したくないから予備校って嘘ついたみたいなんだよな。』
『そ、そうなんだ。』
『ほら?あいつの家、今大変だろ?予備校の金なんて出せないわけさあ。』
『あ・・・。』
ついつい荻羽生村のことを思い出す。
『なんだか、嫌なもんだな。家の事を思い出すと。』
『家っつうか、村だよな。あーあ、いずれは戻らないとダメかねえ。あんな閉鎖的な村、嫌なんだよなあ。』
『行馬は大丈夫だろ?俺は・・・。』
『・・・。』
唐突に訪れる言葉の凪。
家柄っつうものに縛られる人生。今が人生のピークなのかもしれない。
俺らはそのまま無言で下駄箱に向かう。
『ん?』
手紙か?
誰からだ?
『これは・・・。』
『どうした?太一?』
『いや、なんでもない。行こうぜ。』
下駄箱をしまう。
『あ、いや、ちょっと具合悪いから保健室行くわ。』
『はいはい。じゃあまた。体育は出るのか?』
『いやあ、今日は何もする気が起きねえよ。寝てる。』
『はいはい、立派な仮病だこと。じゃあ俺は教室行くから。』
保健室に向かい、扉を開けた。
『また、バナナの皮捨て忘れてるな。全く。』
保健室で朝飯食うのはいいが、ゴミ処理くらいやって欲しいもんだ。
ベッドに寝転がり、手紙を見る。
『萩島・・・いったい、何の用だ?』
手紙を閉じて眠りにつく。どちらにしろ、放課後まで暇だから。




