日常
太一クンと付き合って1ヶ月。
寒くなってきた。
肩を寄せ集い寒空の下お昼を食べる。
1つのマフラーを2人で巻く。
毎日太一クンにお弁当を作って、屋上で一緒に食べる。
『玲奈、今日の唐揚げはいつもと違うんだな。』
『そーなの。カレー粉をいれて風味を変えてみたんだ!』
太一クンは美味しそうに食べてくれる。
『ああ美味いなあ。』
『ああ、口汚しちゃって。』
ハンカチで拭いてあげる。
開かれている階段に続く扉。
(見ている・・・わね。)
『はい、あーん。』
『あっ、ああ。』
食べさせてあげる。
美味しく食べてくれる。
(あなたに、こんな顔するかしら?)
『ねえ、私にも食べさせて。あーん。』
『あ、うん。はい、あーん。』
『うん、美味しい。』
『ああ美味いな。』
(もうあなたのものにはならないのよ。)
♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎
『ずいぶんだね。』
『いや、まあ仕方ないよ。』
『恋人だからかな?』
『まあ、そうだ。』
『にしても、、、罪だね。荻島がいるの知ってて。』
『あれは、玲奈が。』
『そうさせたくせに。』
『特別、玲奈にはアプローチしてないけど?』
『知ってたはず。あれがああいう女だという事くらい。』
『・・・・。』
『面白いね。三角関係というのは。』
『・・・。』
『いいじゃない?キミの理想は叶う。品行方正なキミの理想。』
『違う・・・俺が欲しいのは・・・。』
誰かさんは、口元に人差し指を立てる。
『全部終わってからさ。そういう話は。』
『・・・。』
『あの女の欲求は解消されてない。いいか、キミが校舎裏に誘うんだ。そして、萩島がその現場を見る。』
『・・・。』
『そこが転換点だよ。』
立ち上がり、扉を開ける。
『あああと。』
振り返る。
『バナナの皮捨てておいてくれる?』




