亀裂・NTR
『盛り上がったなあ。』
バナナシェイクを飲む行馬。
『そ、そうだな。』
『売上もすごいぞっ!?諭吉が大量に・・・。これで、バナナを箱ごと仕入れられ・・・。』
『ねえねえ、太一クン?これで、みんなで高級焼肉行こうよっ!?』
『う、うん。』
『萩島も行くよなっ?』
・・・。
『ご、ごめん今日ちょっと帰らなきゃ、行けなくて、、、』
『えー、萩ちゃん行かないのぉっ!?残念。』
『そうかあ。うーん、じゃあ日にち変えるか?』
『そ、そうだね、それがいいかな。』
・・・。
『ごめん、ワタシちょっと受験ヤバくてさ。結構勉強しなきゃいけなくてさ。予備校通おうと思うんだよね。』
『えー、萩ちゃん、1日くらい良くない?』
『うーん、ウチ親が厳しくてさ。』
『そっかー。』
『ほんとごめんね。』
萩島は逃げるようにその場を去ったように見えた。
『なあ、行馬。』
『ん?なんだ、太一。バナナシェイクあげないぞ。』
大事そうにバナナシェイクを抱える。
無視して話続ける。
『行馬も俺も萩島もさ。上京組だよな。』
『ああそうだね。』
『みんな一人暮らしだよな?』
『おうよ。』
『じゃあ萩島の親が厳しいってどういうことなんだ??一人暮らしなのに、どうやって萩島のプライベートタイムを束縛するんだ?』
そんな会話をしていると、三井は俺らに背を向けて、去っていった萩島の方向に手を振っていた。
♦︎♦︎♦︎♦︎
校門を出る。
歩く。
『えー、萩ちゃん行かないのぉっ!?残念。』
うるさい。
『えー、萩ちゃん、1日くらい良くない?』
腹の底では笑っているくせに。
ワタシにキスを見せつけて優越に浸っているくせに。
涙が流れる。
三井三井三井三井三井三井三井三井三井三井三井三井三井三井三井三井三井三井三井!!!
悲しいからでない。
ワタシに手を振っている彼女の表情は、
口元に不敵な笑みを浮かべていた。目を見開きながら笑っていた。
嘲笑。
それを感じるには十分な表情だった。
ワタシだって、、ワタシだって。
もう抑えきれない。
あなたと太一が結ばれようが、ワタシは何としてもあなたから太一を奪ってやる。幼なじみの心地いい関係なんてしらない。何としても奪う。
手段は問わない。場合によっては、三井さんより貧相な体かもしれないけど、この身体に太一の子種を植え付けるくらいやってやる。寝とってやる。キスなんかよりもっと生々しく、奥深く太一をあなたから引き剥がしてやる。
太一。
他に好きな人がいたって構わないから。
寝とってやる。
必ず。
そして太一がワタシに振り向かざるを得なくしてやるから。




