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偽物スワン

作者: ミス真夜

西暦20XX年。

【スワン】。年齢性別不詳の殺人鬼。

その殺人鬼に、最愛の父親を殺されたハルタは、独自に【スワン】を追うのだが・・・


「やつは異能を持っている」

「は?頭沸いてる?」

幼馴染みのカエデの辛辣な台詞

「まーハルタきゅんの話、聞こう?」

それを擁護する、幼馴染みのアリサ

「お前たちに、頼みがあるんだ」

「話聞いてる?」

「面白いこと?」


・・・

・・・


「お前・・・焼山の息子かあ?」

「ぐっ・・・」

ハルタの顔を踏みつけながら笑う男

深夜の旧倉庫跡地

「覚えているのか?父さんを」

「優秀な刑事だった。優秀すぎて、俺に殺されたけどなあ」

倉庫内は開けたままの商品の山、錆びた鉄パイプ、ビニールシートがかかった何か等、物が散乱していた

「ま馬鹿でもあったなあ。拳銃で俺の心臓でも撃ち抜けば、助かったかも知れんぜ?」

「父さんは、知ってたんだよ」

「あん?」

「お前の【死に戻り】の異能を」

「・・・へえ」

男は足をどける

「よく分かったなあ。俺が死なないって」

「違う。お前はちゃんと死ぬ。そして蘇るんだよ。」

ハルタ、立ち上がり男に対峙する

「父さんが独自で書き溜めてた捜査資料がある」

「そんなもんがあったのかあ」

ニタリと笑う

「それによる考察で、【死なないんじゃなく、死んで蘇る】ことが推測できた」

「へえー」

「そして、それがこれだ」

封筒を突き出す

男は拍手

「ご名答」

パチパチパチ、と乾いた音が響く

「んで、なあんでそこまで分かってて、持って来ちゃうのかなあ?」

そう言って、手の内に隠し持っていた小型ナイフを投擲

「ぐっ!?」

手にナイフが刺さり、封筒を落とす。落ちた封筒を踏みつける男

「まあどうぜ原本じゃねえんだろう?」

そういってハルタに歩み寄る

「!」

接近を察したハルタ、男に向かって飛びかかるも

「読んでるよお」

余裕をもって躱し

「親父の仇、伐てなくて、残念だったなあ」

心臓をナイフで一突き

「!?」

胸にナイフが刺さったまま、ゆっくり崩れ落ちるハルタ

「・・・」

「お?即死か?あちゃあ~死に際見逃したあ」

男は【ハルタだったモノ】の髪を鷲づかみにし

「ご苦労さん」

そう言って、立ち



「見逃しはしねえよ」



「ぐっ!?」


頭を強く殴られ地に伏す男。

そして腕を極められ、押さえつけられる。


「誰だ!?てめえ!?」


「焼山ハルタだよ」


「あ!?」


男は目の前で死んでいる人物を見た


間違いなく、死んでいる


だが


「仇、とったよ父さん」」

さっきまで話していたハルタの声そのものだった・・・

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