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Samhain④

ハロウィン過ぎたけどラスト1話。

次の話はまだ書けてないけど、バトルパートもりもりにしたい。

『深夜の零時を回ったら決して外に出てはいけない。悪霊に冥土へ連れていかれてしまうから』。それはこの国の法には書き記されていないものの法よりも重きを置くべき暗黙のルールで、いつもなら日が昇るまで営業している歓楽街と酒場もこの日ばかりは営業時間を変更して寝床につく。

外出が許されるのはワイルドハントに参加する騎士と”賞金稼ぎ(フリーランサー)”、そしてカルタさんのような墓守だけである。いずれも生半可な実力では命を落とすとされている。


『アシル、お前サリザドのサウィンは初めてだろ?深夜にちょっと外に出てみるといいぜ』

しかし、サウィン料理をたいらげて自室へと戻る前にノエルさんがそう勧めてきた。

騎士団本部と研究所一帯を覆い囲む結界__それも研究所の優秀な魔法学者による強力な魔法結界が張られているので、結界内においては出歩きを認められているのだそう。


義弟妹向けに甘めに仕上げていた孤児院のとは違い、香辛料のクセがだいぶ強いアップルサイダーを片手に中庭へ出る。


「う、わっ・・・」

そして、何故ノエルさんがそんなことを勧めたのか、その理由はすぐに分かった。


騎士団本部は王城と同じく首都の中心にある高台に位置するために城下街を見下ろすことができる。

人々が一人残らず帰宅し、閑散とした城下街は街灯がない代わりに、カンテラに宿した青白い灯りが点々と真っ暗闇の中に浮かんでいる。

地に広がる星空のようで、やはり俺は魔法が嫌いになれないのだと思い知らされる。

《補足⑬》

Samhain①でも出てきたワイルドハントは民間伝承の一つで、大勢の妖精や死者が狩人となり、狩猟団として大移動するもので、「百鬼夜行」みたいな感じです。『深夜の零時を回ったら決して外に出てはいけない。悪霊に冥土へ連れていかれてしまうから』というのも、ワイルドハントを目撃すると死んでしまうという伝承をもとにしています。

しかしこの作品ではワイルドハントは内容を変えて「勢力を増す魔獣の狩り」というものにしています。

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