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葉陽斗BAD①緑の太陽に照らされ
「今日は新しい花を買ってきた」
話し相手がいないので、仕方なく弟に入荷したばかりの花の話題を投げた。
「へー紫色の…タンポポか…」
「紫倉さんがオススメだといって…」
…しまった。
こいつはやたらと他人の話をすると苛立ちが表にでる。
「姉さんには他に、側にいたい人がいるんだね」
周りに関わる人間を教えなければ葉陽はそれを知らぬままだった。
「テレビの向こうにだけいればいい榊が…花だけ売ればいい店長が…学校にいる人間が…」
言わなければよかった。
話しかけなければこうはならなかった。
「姉さんずっと一緒にいてね」
ああ、きっと嫌とは言えない。
彼は私が愛する花達の一部なのだから―――――




