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~オーバーシア~監視者と小さな小さな命
グレーゴルよ
私は監視者であり救世主だ。
あなたの使命は、“真実の死を遂げるけと。”
監視者は、
救世主の
指示に従い
自分の記憶
自分の全てが
入る器を探した。
資料の中
ひとつ当てはまる
器があった。
それは
小さな小さな
少女だった。
少女は
直ぐに
器にされた。
が、
少女の記憶が
なかなか消えない
消えない限り
全移動は
不可能とされた。
そんな時
救世主の言葉が
頭を過ぎった
その言葉を糧に
監視者は
実験を続け…
いつ覚醒(自分)に
なってもいいよう
にはした。
半分は少女に
半分は自分の
身体に残し、
監視者は
自殺した。
救世主になるために。
《続く…》
グレーゴルよ
あなたの遂げた死は死でも使命の死はこの死ではない。
と救世主は言った。