お腹いっぱい
「せんぱい、もう食べられません」
「そんな寝言あるよな」
「起きてますけど」
「食べなきゃいいだろ」
「だって今日100円セールですよ」
「明日食べればいい」
「ドーナツってそんなもつんですか?」
「一日くらい大丈夫だろ」
「真夏ですよ!太陽さんさん!」
「じゃあ食え」
「もう入りません...」
「オールドファッションは食べてやる」
「せんぱい本当にそれ好きですよね」
「これしか食べないしな」
「オールドファッションのどこにそんな魅力があるんですか?」
「お前に似てるところだ」
「そんなにあたし流行に乗れてませんか!?」
「素直な味してるだろ」
「せんぱい、なんかそれ卑猥ですね」
「お前女だろ、やめろ」
「ドーナツにも穴は...」
「やめてください」
「珍しく勝てました」
「負けました」
「せんぱいってそういうネタ苦手なんですか?」
「女の子が言ってるとなんか生々しくて嫌だ」
「じゃあどんどん言いますね」
「お前一番苦手だろそういうの」
「よく知ってますね」
「言ってからちょっとして顔真っ赤にするのやめなさい」
「バレてた」
「なんてったって後輩の先輩だからな」
「説得力ありますねそれ」
「だろう」
「じゃあこれからあたしはせんぱいの後輩として生きていきます」
「そうしてくれ」
「せんぱいだけの後輩ですよ!」
「そうしてくれ」
「せんぱい今ドキドキしてますよね」
「バレてた」
「さっきのまだ引きずってるんですか?」
「わりと」
「実はあたしもです」
「知ってた」
「バレてた」
「後輩だけの先輩だからな」
「お互い慣れるために練習しましょうか?」
「いや、今後女の子とそういう話をする予定はないからいい」
「あたしも男の子とそういう話をする予定はないです」
「そうなのか」
「そうなんです」
「安心した」
「あたしもです」
「後輩」
「なんですか」
「いつになったら」
「はい」
「ドーナツ食べ終わるんだ」
「やっぱりせんぱいいっつも帰りたがってますよね」
「バレてた」