第三章 ③
side遊里
誰にも気づかれてはいけないことが、バレた。
オレが裏でこんなことを言ってることを回らされたら…
「誰にも言うな。」
「…へっ?」
「誰にもばらすな!」
「な、なんで…?」
なんで?そりゃ
「ファンのイメージが壊れる。」
オレは一生、業界でやっていきたい。
なら、どんなにウザかろうとファンは大事だ。
「ファンとか馬鹿じゃねーの?」
なんだ、この女。
いきなり話しかけてきて、バカの一人かと思ったら…
「ファンとか、お前なにさまよ?」
オレのことを知らない…?
「お前、ユウリ知らないのか?」
「だれそれ。」
嘘だろ!?この前主演をやったドラマは視聴率は25%越え、(翔とW主演だったことは気になるが…)
4人いたら1人は見てるし、オレらが歌った主題歌はそのへんでバンバン流れてるのに、知らないだと!?
俺様の翔が知ったら倒れるな…
「いいから、黙ってろ。」
顔を近づけ、ささやく。
いちころ、のはずなのに…
「ちけぇよ、黙ってればいいんだろ。いいからどけ」
なにこいつ、ほんとに女?
「んじゃぁ約束な」
チュッ
頬にキス。
さすがにどんな女でも…
「ざっけんな!」
いちころ…
「きたねぇな!」
き、汚い?
「いいから一般校舎の東棟の2ーBの場所教えろよ!お前の相手なんてしたくねぇ!」
相手したくない…?
なにこいつ…
おもしれぇ