第三章 ②
「えーっと…一般校舎の東棟にある2年B組か…」
そのへんで配られていたクラス表を片手に、新しい(気分としてははじめての)クラスを探しているのだが…
「広すぎだろ…この学校…」
一般校舎ってなんだしまず。東とか西とか言われても…
このプリントには不親切なことに地図がない。
いや、一年も通ってたら覚えていて当たり前なのか…?
「姉ちゃん、さっきみたいなノリでクラスの場所を教えてくれないか…?」
「ごめん、間取りまで考えてなかったからわかーんなーい☆」
なんだろう、すごくイラつく。
人に聞こうにも人がいない。理科室とか金工室とかあるし、人がいるわけないか…
もう、ホームルーム始まってるのかな…?
新学年の初日から遅刻とか…最悪だよ…
なんつーか…泣きそう…
『新しいクラスですか?バカばっかりですよ、どうせ。』
人の声がするっ!!
『えぇ…わかってますよ。キャラはちゃんと守るので…』
だれと何を話しているのかはわからないけど…迷子から救ってくれる(はず)!
「すいません…」
「っ!?」
居たのは、かなーりのイケメンさん。
爽やかで人当たりが良さそうな、顔つき。
でも…話し方キツいしいやそーな表情だし、なんだかな…
って、俺には関係ねぇか
「一般校舎の東棟って…」
「聞いたか?」
聞く?なにを?
「今の話し聞いた?」
「バカとか、キャラとかか?」
「おいっ」
かなりテンパった表情でつめよってきたそいつは俺を際まで追いやり、片手を壁に手をあてて…
えっ、なにこれ。逃げられない。
「誰にも言うな。」
「…へっ?」
「誰にもばらすな!」
「な、なんで…?」