表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/15

第一章 目が覚めたら大変なことになってた。

<rrrrr>


 けたたましくアラームが鳴った。

「・・・うるせぇよ・・姉ちゃん・・・。」

寝ぼけつつ、姉に向かって文句を言う。


「おねえちゃーん、遅刻するよー!?」


 ホラ姉ちゃん・・・誰か・・・


「アキ姉ちゃん!!」


 そこで完全に意識が覚醒した。

 って、凄い乙女チックな部屋だなおい!!何処だ此処!!そして今俺をお姉ちゃんと呼んだの誰だ!?


「おはよ、アキ。」


 不意に姉ちゃんの声がして、その方向を見ると。


「ぶっふぉう!?」


 <パソコンの中に>昨日葬式を挙げたはずの姉が居た。比喩でも、嘘でもなく、真面目に、本当に!!


「なんちゅう声出してんのよ、アンタは。」

「いや、ちょ、姉ちゃん?!死んだんじゃ・・?!」

「そんな事より私はアンタの姿の方が傑作だと思うわ?・・・見て見なさい!!」

 姉ちゃんに促され、鏡の中を見ると・・・

「・・・?!」

「ねぇ?」

「いや、ちょ・・・はぁ・・・?!」


 なんで・・






「なんで俺女になってんだァァァァァァ!!!???」





 鏡の前で呆然としていると、姉はカラカラと笑い声をあげた。

「いやぁ、カミサマも意気な事するじゃない!!」

「カミ、さま・・?」

 画面の中の姉をじっと見つめる。・・・悪びれもなく、いけしゃあしゃあと彼女は語りだした。


「ほら、私死んじゃったでしょう?」

「・・・。」

「で、そのときにさ、神様って人が一つだけ願いをかなえてやろうとか言いだして・・アンタの事が心配だったから、つい言っちゃったのよ・・








『アキの彼氏が見たいです』・・・って。」








「いや、うん!!最後!!途中までいい話だったのに!?そこは彼女だろう!?」

「つい・・本音が・・・。」

「自分の弟を餌にしてたのか、この腐女子!!」

「あ、ついでにこの世界はすべて私が考え出しましたー。生前に。」

「してたよ、してたんだこの人!!最低だな!!」

「テヘッ☆」

 忘れていた・・わが姉であるこの人・・春華は・・重度の腐女子だったんだ・・もう発酵通り越して脳みそ溶けだしてたんだった・・((遠い目


「で、とりあえず教えるとね。今のアンタは倉本秋。・・・一応現実と同じ名前よ。年齢も一緒。・・性別違うけど(笑)」

「笑いながら言うなバカやろう!!」

「怒らない怒らない(笑)今下で君を呼んだのは、冬樹と冬香トウカ。秋の妹と弟の双子よ。」

「・・・へえー。」

「超絶美形の子達で・・・。嗚呼、アキはね。運動神経抜群、頭脳明晰。超凄い子だから!!」

「・・・。」

「で、あとあとー。アンタがイチャコラするイベントっていうの?の時、私は力になれないんだけどさ。いつもはアンタのスマホの中に居るから、いつでも話しかけてねー!!あ、もうこんな時間!!ホラホラー、遅刻しちゃうゾ☆」





 嗚呼・・・デリートってどうやるんだろうか・・?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ