登校日 いち
その日はぐっすり眠れた。
「さあ修行するぞ。」
「嫌だ」
当然のようになる俺の家で朝食を食べる小寺。
「昨日やったから今日は休憩」
「ダメだ。それは俺が決める事だ。」
睨み合う。
「俺に勝ったらアイスを買ってやる」
「言ったな?」
「勝てたらな?」
「絶対だからな」
昨日の今日で勝てるはずもなかった。
「なんでそんなに強いんだよ。」
「お前が弱いんだってば。」
「ちくしょう」
「ほら、立て。
続きやんぞ。」
「起こして。」
「自分で立て!」
「めんどくせぃ。」
その後も一勝も出来ず、
気付けば俺が小寺にアイスを奢っていた。
「これ食ったら続きやるからな。」
「なんでそんな無駄にやる気なんだよ。」
「いいだろ別に。」
「ほんと、分かんねーやつだな。」
「ほっとけ。」
日が暮れるまで公園で遊んでいた。
修行と呼ぶには少し気恥ずかしいから。
夕飯にもしっかり混ざる小寺。
先輩の料理は今日も美味しい。
それに文句を言うだけの幽。
寂しさを忘れられるなら、それでいいと思っていた。
それだけでいいと。
登校日。
こんな胸糞暑いのに、ダルいのに、
と思っていたが、ほとんどうつらうつらしてる内に終わった。
久々に来たからといってその後遊ぶ友達も特にいないので、公園で修行していた。
「今日は俺がダルいからもう終わりな。」
「えぇ、もう少しだけ!」
「なんでそんな急に張り切ってんだよ。」
「お前の嫌がる姿が俺に最高のやり甲斐を与えてくるから!!」
「ぶっ殺すぞお前!」
「冗談抜きで、やってみるか?」
「はっ!」
小寺の顔つきが一瞬変わったが、
「今のお前を喰っても、なんの旨味もない。
もっとマシになってから言え。」
さすがに釣られなかった。
そうして颯爽と帰っていった小寺だった。
残された俺は1人ブランコに揺られていた。
「どうせ夕飯にはしれっと混ざってる癖にあのやろう。」
愚痴を溢していると
「ここで会ったが百年目!」
奴が現れた。
「今暇か?」
「温度差よ。
見ての通り暇だ。」
「くくく、ならば前回のリベンジマッチを申し込む!」
「決着は着いたのでは?」
「確かに。だがこちらも『覚えてろ』と言ったはずでは?」
「言ってたね、たしか。」
「だろ?
まあ、どっちにしろお前に拒否権はない。」
さらっと銃を取り出して脅してくる。
「しょうがないな、やってやるよ。
暇だからな!!」
「そうこなくなくては!」
大人しく銃をしまった。
遊ぶに当たって重要な事を確認する。
「そういえば名前聞いてなかったな。
誰だお前は。」
「名乗ってなかったな、工藤だ。
お前らバケモノ達が恐れ慄く新人類、
人形人食種狩り隊エースの、
工藤 真矢様だ!!」
「…誰だお前は。
情報量が多すぎて何一つ分かんない。」
「そうだろうな。
普段狩る側のお前らが実は狩られる側だったなんて受け入れられないだろうが、こればっかりは真実なんだ。」
「いや、それ以前にそこ以外も受け付けて無いんだが。」
「思考停止もしょうがない。
それほどに俺様は強すぎるからな。」
「悪いな俺はバカで。
でもそんな俺に負けたお前って一体…」
「は!俺様を本気で怒らせたようだな…!」
工藤は気持ちいいくらいに釣れた。
ちょい役を除けばこれ以上キャラクターはよっぽど増えないはずです。
後2、3人くらい。かも。




