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贈りもの  作者: lycoris
2.覚醒
64/73

「どう?目が覚めた?」

「最悪な目覚めだ。」

「そんな事言っていいの?」

「冗談だ冗談。

重いから退いてくれ。」

「死にたいの?」

「嘘だ嘘。

嘘だってば!ほんと、軽い冗談だから!」

危うく殺されるところだった。

朝っぱらから。


着替えて学校に行く。気分でもない。

それに今日は終業式だ。

最近はよく幽と静江が我が家に入り浸っている。

見慣れてはきたが、両親が生きていた時ほど落ち着きはなかった。

だが、両手に花。

と言えど、恐らく2人とも俺より強いのだろうが、

これはこれで悪くない居心地だった。


「先行ってるよー!」

「おー」

俺が(こいつ)と一緒にいるとまた親衛隊(非公認 )

に難癖つけられないだろうから、タイミングをズラしてそれぞれ家を出る。

「ほら、行くぞ。」

「はいはい。」

その代わりか何故か静江が俺と同行する。


道中は特に会話もなくただ一定の距離を保ちながら歩く。

振り返ると高確率で目が合うが、

ただそれだけで少し気まずいので、

今はあまり振り返らない様にしてる。


最近知ったが静江は別のクラスではなく、上級生だった。

だからと言って接し方が変わるわけでもないが、

元々あんまり馴れ馴れしくはしてない、つもりだ。

「また後で。」

「ああ。」


無駄に立たされて無駄話を聞かされて無駄に疲れたが、1学期がこれで終わり。

壮絶だった気がする。

思い返しても何も湧かない、思い出しても何も変わらない。

殺した事、殺された事。

そういえば「ほら、早く帰るよ!」

「ああ、はいはい。」

「静江が待ってるんだから。」

幽の後を追う。

「なあ」

「学校じゃあ話しかけないんじゃなかったの?」

「まあ」

「私は別にいいけど。」

「ああ」

「それで?」

「俺が殺した奴らのその後は「知りたい?」

俺が捕まるかどうかだけ。」

「大丈夫、大丈夫。

それならもっととっくに捕まってるでしょ。」

「確かに。」

「私が付いてるから安心安心。

気にしなくていいよ。」

あどけなく笑う幽。

周りからの一部の視線が刺さる。

「何があっても私が守るから。」

漢らしいことを呟く幽。

きっと何かの聞き間違いだろう。


静江と合流して最近噂の喫茶店でランチを食べた。

「まあまあだったね。」

「…。」

「普通に美味かった。」

幽と静江は良く一緒にいる様だが、そこまで仲が良い印象ではない。

のだが、この後2人での用事があるのでここで解散となった。

女子が群がるランチだからだろうか、少し物足りないので、アイスを買いに行く。

「あ!」

日陰でアイスを食べてると違う学校の生徒に指を指された。

「お前は!」

こっちの事を知っている様だがこっちは知らない。

「何?」

「今日は邪魔者がいない様だからここで仕留めさせてもらうぜ!」

懐から銃の様なものを構えた。


こんな人目のつきそうな所で

まさか打つわけ無いだろう。

紛れも無い油断。

「次は当てるぞ。」

低く唸る。

手元のアイスの上半分が消えていた。

下半分は割れて落ちた。

残った棒には『もう1本!』の字。

「場所、変えようぜ」

「いいぜ、そうこなくっちゃな。」


前回の続きだったりじゃなかったり。

しばらく忙しくなるので更新が安定しないと思います。

元から安定してないけど

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